一人旅の長所と短所
一人旅は実に気ままです。まず、予定の変更が簡単にできる事が魅力です。ふらりと立ち寄った美術館が思いの外気に入ってしまい、すっかり長居してしまっても誰にも迷惑をかけません。食事も思いつきで食べることができます。一人ですから、自力で何とかしようと頑張るので、自然と海外の人と触れ合う機会も多くなります。
逆に、何かトラブルに巻きこまれた時に心細かったり、その場で感動を共有する人がいなかったりと短所もあります。言語に自信がない方は更に不安に思うかもしれません。
私も海外に移住する前は外国語がからっきしダメで、絶対に外国になんか行かないぞと心に決めていました。それが、今となっては平気で一人旅ができるようになりました。これまでに海外で一人旅をした国は、イギリス・ドイツ・オランダ・ノルウェー・デンマークです。一人で出かけるという意味では、現在プラハ在住なので散歩=プラハ観光日帰り旅行にもなるでしょうか。今回は、私の一人旅体験を紹介したいと思います。
面白かった体験
一人旅で楽しかった思い出はたくさんあります。一人で電車に乗っていた時、相席になったイタリア人のおじさんからサンドイッチを貰ったこと。ドイツの駅で切符が買えずに困っていたら、いかつい大柄な青年が手伝ってくれたこと(無事切符が買えてお礼を言おうとしたら、もういなくなっていました)。ドイツのレストランでペーパーナプキンを使って折り紙をしていたら、いつの間にか折り紙教室をすることになっていたこと。(下の写真です。バッグの中に千代紙を入れていたのが役に立ちました。)オランダで陽気なおじさんにビールを奢ってもらったこと。イギリスで道に迷い、お巡りさんに道を尋ねたところ、2時間で3回も同じお巡りさんに聞いてしまったらしく、顔を覚えられてしまったこと。他にも書ききれないほど素敵な思い出ができました。
地元っ子になった気分で積極的に人と関わるように行動することが、良い旅の秘訣なのかもしれません。
困った体験
海外にいる時に困ったことといえば、見ず知らずの外国人から人種差別的な意味合いの事で罵倒されたことです。通りすがりに「出て行け移民!」と怒鳴られたり、水をかけられたり、ニヤニヤしながら「ニーハオ」と声をかけ続けられ追い回されたりもしました。ただし、そういう人は本当にごく僅かです。観光地ではこのようなことはめったに起こらず、少し田舎の町へ行くとからかわれることがありました。
また、日本人は若く見えるというのはよく聞く話ですが、私自身もイギリスでパブに入ろうとした時に「子供は一人で入らないで」と入店を拒否されたり、スーパーでお酒を買うときにパスポートの提示を求められたりしました。
どちらも、事前に心づもりがあるとないでは、受け取り方が大きく異なります。そういう事もあると頭の隅に入れておくと、ショックも少なく済みます。
一人旅のヒント
「一人旅をしたいけど、どうしても不安だ」という人は、グループで旅行をして日程の中に「一人行動の日」を組み込んでもらうという手もあります。どこの国でも日中であれば治安も比較的良いですので、明るい間だけ現地の人になった気分で一人で出かけてみましょう。お互いにすぐ連絡がつくように連絡手段は確保しておきましょう。夕方にみんなで合流した後で、その日の発見や事件を報告しあうのも楽しいですね。
せっかくの一人旅ですから、特別な「テーマ」を決めておくのも面白いものです。「可愛い看板・ディスプレイを撮る旅」「マイナーな博物館制覇の旅」「現地のB級グルメを探す旅」「とことん厳選したおみやげを探す旅」など、他の人に遠慮しなくてもいいという利点を思う存分活かして旅をしてみてください。
ちなみに私は、地下鉄の駅を片っぱしから撮って回るというのをやったことがあります。まとめて私専用のポストカードを作りました。
プラハの一人旅おすすめスポット
最後に、プラハを一人旅したいと考えていらっしゃる方へおすすめスポットをご紹介したいと思います。
天文時計のある旧市街広場では、時期によって様々なイベントが開催されています。特に冬のクリスマスマーケットと春のイースターマーケットは必見です。それ以外の時期でも、夏場は屋台が出ていることがあります。一人だとレストランに入りにくいという人も、屋台でなら気軽に美味しい物が買えますね。ベンチに腰掛け、歴史ある建造物を眺めながらプラハっ子気分に浸るのも楽しいものです。旧市街広場以外にもマーケットが出ている広場はたくさんあるので、通りかかった時は立ち寄ってみると面白いかもしれません。
みなさんの一人旅が思い出に残るものになりますように!