急に小腹が空いてしまった。のどが渇いてミネラルウォーターのボトルが買いたい。転んで擦りむいてしまったから絆創膏がほしい。そんなちょっとした時にあると嬉しいのがコンビニです。
チェコには残念ながらファミリーマートやローソンといった日本にあるようなコンビニはありません。北欧では数は少ないですがセブンイレブンを見かけたことがありますが、こちらではさっぱりです。
その代わりといってはなんですが、チェコには?abka(ジャプカ)というコンビニがあります。?abkaは「小さなカエル」という意味があるそうです。コンビニとはいいましたが、24時間営業ではなく、朝6時~夜23時までの営業です。元々はポーランドのコンビニだったのですが、2008年からチェコに進出し、あっという間に店舗数を伸ばしてきました。2010年には、チェコ国内だけで81店舗を展開していましたが、その全部をイギリスのスーパーマーケットの大手チェーン店TESCOに売却したそうです。その後も店舗は順調に増え続け、今ではプラハ1区だけで12店舗が営業中です(2014年4月現在)。
カラフルな買い物バッグのマークが目印です。実際にこちらのコンビニを利用し、日本のコンビニと比較してみました。
1 トイレが使えない
日本のコンビニの利点として、トイレが無料で使えるということがあげられると思います。チェコのコンビニではトイレは利用できません。基本的に、チェコではトイレは有料です。大きなスーパーでもトイレがないところが多いです。また、デパートにはトイレが有りますが、お金を取られます。
2 コピー機やATM・チケットの販売機はない
これらも日本のコンビニにはどこにでも必ずあるものですが、チェコにはありません。サービスの面ではまだまだこれからのようです。
3 店内が薄暗い
夜中でも煌々と電気がついている日本のコンビニと比較すると、チェコのコンビニは照明が暗いです。日本のコンビニはガラス張りになっていて、外の光が入りやすく、中の光が見えやすいですが、チェコではしっかり壁に覆われているせいもあり、どうしても店内が薄暗くなってしまいます。
今度は、日本のコンビニとの共通点を挙げてみましょう。
1 商品が全体的に割高
大手のスーパーマーケットチェーン店と比較すると、やはり少し割高な感じがあります。朝早くから夜遅くまで開いているので、便利さにお金を出しているという感覚なのでしょう。
2 大体の日用品が購入できる
歯ブラシやシャンプー、髭剃り、ポケットティッシュ、お菓子、お酒、ジュース、パンなど、コンビニだけあって急に必要になるような日用品はだいたい購入できます。質もスーパーで購入するものと大差ありません。
3 どの店舗で購入してもクオリティーが保証されている
お店ごとに当たり外れがなく、どこの店舗でも同じようなクオリティーで買い物ができます。安心して買い物ができるというのは、実はありがたいことなんですよね。
チェコはビロード革命後、急速に資本主義経済が流入し、めまぐるしく街の様子が変わっていきました。コンビニもその一つです。チェコに移り住む前は、やはり多少なりとも元社会主義国のイメージがあったので、生活するにも色々と大変なのではないかと心配していましたが、実際は他のヨーロッパの国々と何ら遜色はありません。営業時間に法的な制約のあるドイツと比べると、深夜や日曜でも営業可能なので、お店に関してはむしろより便利とも言えます。
日本ほど便利とは言えませんが、早朝や深夜でも開いている店があるというのは心強いもの。みなさんも、プラハを訪れた際にはお世話になるかもしれません。
HP:http://www.izabka.cz/(チェコ語のみ)