チェコは農業よりも工業に力を入れてきた国です。日本ではあまり有名ではないかもしれませんが、シュコダ(Skoda)などの自動車工業を中心とした重工業で栄えてきました。ちなみに、シュコダはドイツ・フォルクスワーゲンの子会社になっています。
そんなチェコですが、最近は農業にも力を入れているそうです。特に、健康志向にも則って有機野菜の栽培には力を入れています。国からも補助金を出しているとか。今回はチェコの農業事情について紹介していきたいと思います。
チェコで最も多く作られている農作物は?
チェコで最も多く作られている農産物は何だと思いますか?ヒントはチェコが消費量世界一のあるものの原料です。
正解は小麦。
ビールの原料としてたくさん作られています。チェコ料理には欠かせないクネドリーキの材料でもありますね。また、同じくビールの原料であるホップも世界第5位の生産高を誇っています。日本に輸入されるホップの3割がチェコ産なんだとか。
チェコは内陸国で冬は厳しい寒さに見舞われますが、高度はあまり高くなく、年間を通じてみると比較的温暖な気候となっています。牧草地も多いので、酪農も盛んに行われています。チェコ産の牛乳やチーズは質がよく、とても美味しいです。カマンベールチーズを丸ごと揚げたスマジェニー・シール(Sma?eny syr)はチェコの有名な伝統料理もあります。ビールとの相性が抜群のチーズ料理です。
農業祭り体験ミニレポート(リンゴ祭り編)
お祭やイベントが大好きなチェコでは、季節ごとに旬の農産物をテーマとした農業祭を開催しています。先月もプラハでリンゴのお祭りが開かれていました。
お酒が大好きなチェコ人は色んな物をお酒にします。リンゴもりんご酒として飲まれています。
Ciderは醸造済みのりんご酒でMo?tは皮や種もそのままに丸ごと絞ったお酒になる前の果汁のことを意味しています。
もちろん、普通のリンゴも購入できます。様々な種類のリンゴが一度に試せるのも面白いですね。お店の人がリンゴの産地や特徴を説明してくれます(チェコ語でですが)。
たくさんリンゴを買っても、近くにカゴ屋さんも来ていたので安心ですね。
スイーツや惣菜系のパンなども売られていたので、お腹が空いたら食べ歩きすることもできます。
会場はリンゴの香りに包まれ、何とも華やかなお祭りでした。
農業祭り体験ミニレポート(ブルチャーク編)
もう一つ、農業系のお祭りを紹介します。ブルチャーク(Bur?ak )のお祭りです。ブルチャークとは、醸造前のワインのことで、秋の風物詩ともなっています。
この若いワインは濃厚なぶどうジュースのように甘く大変飲みやすいのですが、モノによっては5~7%のアルコールが入っていたりするので、気が付くとべろべろに酔っ払ってしまっていたりするので気をつけてください。
甘いの実口から、女性に特に人気がある飲み物です。
会場ではコップ1杯(200ml)を30CZKほどで購入することができます。ベンチや立ち飲み用のテーブルが設置されているので、おつまみにソーセージやチーズ、ケーキなどを買って飲食する人が多いです。
ペットボトルに詰めて売られるブルチャークは1Lで150CZK(約750円)ほど。購入後は早めに飲むようにしましょう。なぜなら、保存している内に発酵が進み、ガスがたまってペットボトルが爆発することがあるからです。しかし、秋だけの期間限定の味ということもあり、皆さん嬉しそうにペットボトルを抱えて帰っていました。
チェコ語で広場の意味を持つナームニェスティー(Nam?sti )と名のつくところでは、しばしばこのようなお祭りが開催されています。思いがけず楽しい農業祭に参加できるかも?お近くを通る際にはチェックしてみてください。