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【暮らし・住まい】フィンランドの医療事情【フィンランド】

 

編集_image002_1病院の種類は大きく分けて3つ

フィンランドはPublic Hospital(公立病院)、Private Hospital(私立病院)、Occupational Hospital (職業病院)と大きく分けて3つの種類の病院があります。
公立病院は自治体などの公的機関が運営している病院(大学病院含む)、私立病院は民間組織が運営している病院、職業病院は企業が契約している病院です。
フィンランドでは病気などで病院を利用する際は、事前にアポイントを取る必要があります。尚、緊急時には、「112」という緊急用番号があります。

さて、どんな違いがあるのでしょうか?

 

公立病院:アポが取り難い、待機時間がかなり長いことも

編集_image005_1編集_image006_1公立病院は、自治体が運営するヘルスケアセンター(Terveysasema)と地域病院(Sailaara)があります。ヘルスケアセンターでは、プライマリーヘルスケアを提供しており、平日の特定の時間(昼間)に開院していて、診療所のようなものです。地域病院は、専門医療を提供しており、日本でいえば市民病院や大学病院などの大きな病院です。
これら公立病院は、経済状況によらず、フィンランドのPermanent Residentの人であれば、誰でも利用することができます。ちなみに、Permanent Residentの人は、KELAと呼ばれる組織から、社会保障援助を受け取ることができる権利を持ち、KELAカードというカードを所有しています。

フィンランドでは、病院を利用する場合、事前にアポイントを取る必要があり、緊急でない限り、ヘルスケアセンターにまず最初に連絡をします。利用するヘルスケアセンターは、住んでいる住所(登録住所)に基づいて決められています(変更することも可能)。

各ヘルスケアセンターの場所、開院時間、連絡先などの詳細は、各自治体のHP内で提供されています。
例えば、
エスポー(Espoo):
http://www.espoo.fi/en-US/Social_and_health_services/Health_Services/Health_centres
ヘルシンキ(Helsinki):
http://www.hel.fi/www/Helsinki/en/socia-health/health/stations/
オウル(Oulu):
http://www.ouka.fi/oulu/english/healthcare-centres

地域病院についても以下のリンクより情報を得ることができます。
ヘルシンキ・ウーシマー(Uusimaa)地域:
http://www.expat-finland.com/living_in_finland/public_healthcare.html
ポホヨイス・ポホヤンマー(Pohjois-Pohjanmaa:北部フィンランド)地域:
https://www.ppshp.fi/etusivu

公立病院の医療費について、患者が支払う分は無料ではありません。各自治体は、患者に対する請求額(患者の支払額)を決める権利がありますが、上限がありその額は国の法令によって定められています。例えば、2014年-2015年の診察代(1回)の上限額は14.7 ユーロです。尚、公立病院では18歳以下の医療費は無料です。
上限額に関するその他詳細は、以下のサイトを参照ください。
http://www.stm.fi/sosiaali_ja_terveyspalvelut/asiakasmaksut/terveydenhuolto

フィンランドも日本と同様に少子高齢化が進んでおり、医療費の削減が必要になっています。そのため、医療費を節約するために、最初の診察では、レントゲンやX線などのもう一歩踏み込んだ検査をすることは少なく、薬を処方されて様子見で終わってしまうことが多かったり、入院も極力させない、入院日数も日本の感覚からすれば短いなどといった状況で、日本の状況を知る人にとっては、医療サービスは良いとは感じないのでは、と思います。

編集_image008_1フィンランドの緊急時の番号は「112」です。
万が一のために、旅行者の方でもメモしておいたほうがよいかもしれません。
上記写真はフィンランドの救急車です。救急でも、院内で長く順番を待たされることがあるようです。

編集_image020_1KELAカードです。
KELAは社会保障全てに関わるサービスを提供している公的機関で、医療・健康手当、失業手当、学生手当、子供手当、年金など様々なサービスがあります。フィンランドで生活する人には必須となるカードです。
KELAが提供するサービスなどの詳細は、以下を参照ください。
http://www.kela.fi/web/en(英語)

 

私立病院:待たされることが少ない

編集_image011_1編集_image012_1私立病院は、公立病院と比べて待ち時間が短く、医療代は一般的に公立病院より少しだけ高くなり、全額負担ではあるのですが、KELAカードを提示することによって、内容により診察代の払い戻しを受けることができます。
KELAによる払い戻し詳細は、以下のサイトを参照ください。
http://www.kela.fi/web/en/reimbursements-of-the-costs-of-private-medical-treatment

私立病院は、待ち時間が短いというメリットがあるので、子供が大きな怪我をしたり、歯が痛んですぐに見てもらいたい時などに私立病院を利用することが多いようです。また、公立病院で受けられるサービスでは不足していると感じる人が利用することもあります。例えば、妊娠中の母体や胎児の健康状態検査について、日本だと基本的に毎月病院に行く度にエコー検査を行いますが、フィンランドの公立病院だと、エコ-検査は基本的に初期段階と後期段階の2回のみということもあり、毎月エコー検査してもらいたい人は検査をしに私立病院に行くこともあるようです(公立病院での妊婦さんに対する健康状態検査は、無料です)。

フィンランドで代表的な私立病院を以下にご紹介します。旅行中に、病院にかからなければならなくなった場合の参考になさってください。旅行者は、旅行保険で支払いはカバーされるかと思います。
●Mehilainen(メヒライネン)
http://en.mehilainen.fi/personal-customers
●Terveystalo(テルヴェウスタロ)
http://www.terveystalo.com/en/

 

職業病院:診察代基本無料、但し、社員のみ利用可能

編集_image014_1職業病院は、企業が契約している病院のことを指します。企業は社員の医療・ヘルスケアについて面倒をみる責任があり、各企業はある特定の病院と契約を結びます。契約を結ぶ病院は、私立病院やTyoterveys(トゥオテルヴェウス)などの地域職業ヘルスケアセンターです。利用できるのは、その会社に勤める社員のみで、社員の家族(配偶者や子供など)は利用対象外です。ですが、フィンランドは女性の社会進出が進んでいる国なので、夫婦共働きのところがほとんどです。
診察代は基本的に無料です。予約が取り難いとか、待機時間が長いといったこともほぼありません。ただ、自身の勤める会社が契約している職業病院が、家や会社の近所にあるとは限りません。ですが、近所に公立病院(ヘルスケアセンター)があったとしても、診察代や待つことを考えると、職業病院に行くのが通常です。そして、職業病院は会社の福利厚生の1つで、社会保障に関する税金が、お給料から多く引かれているのも事実で、そう考えると、具合が悪いときは積極的に病院を利用したほうがいいのだろうなと思います。

ちなみに、健康診断ですが、日本では、企業が社員に対して年一回提供することが義務付けられていますが、フィンランドでは義務付けられていません。個人で職業病院に予約すれば、血圧や血液などの基本項目は見てくれるようです。また、乳がんや子宮頸がんなどの婦人科検診は、国・自治体が提供しており、特定の年齢になると案内が届きます。

 

APTEEKKI(アプテーッキ):薬局、薬の処方
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フィンランドの街を歩いていると、”Apteekki”という看板をよく見かけます。日本で言うと薬局です。一般人、旅行者でも利用可能です。また、病院で処方箋をもらう場合には、Apteekkiで薬を処方してもらいます。この場合、KELAカードを提示すると、通常値段よりも安く薬を購入することができます。

 

歯科・口腔科

歯医者はHammaslaakari(ハンマスラーカリ)と言って、公立病院、私立病院でも提供しています。また、個人で経営されている民間の歯医者さんもあります。ちなみに、フィンランドは歯科衛生士さんが、歯医者を雇って歯医者を経営することができます。公立、私立の違いは上記に説明したことと同様です。

 

その他医療事情

フィンランドの電子カルテ事情について、日本よりもかなり整備されています。各個人に個人識別番号があるので、管理や普及がしやすいのだと思います。

また、インターネットによるヘルスケアシステムも普及しつつあるようです。各個人でアカウントを作り、個人ページを持つことができます。どんなことができるのかと言うと、提供元にもよりますが、例えば、オンラインで病院のアポイントを取ったり、血液やレントゲンなどの検査結果を受け取ったり、ナースとメッセージをやり取りしたり、薬を注文したりなどといったことができるようです。
私立病院のMehilainenはOmamehilainen というサイト、オウル市では市がOulunOmahoitoというサイトを提供しています。
Omamehilainen
https://oma.mehilainen.fi/index.php?language=en
Oulun Omahoito
https://www.oulunomahoito.fi/

そして、日本と大きく違うところの1つとして、フィンランドの企業は、夏至(6/20頃)から約4~5週間の夏休みを取るのが一般的ですが、お医者さん、ナース、医療スタッフの方々もしっかりと夏休みを取ります。この間は、研修生などがサマージョブトレーニングとして対応したり、医者やナースの数も少なくなります。なので、7月は余り病気をしないほうがいいと言われています。

 

フィンランドは高福祉の国だと言われますが、日本と同じような問題を抱えていて、現在、それら問題への解決策について様々な形での取り組みが行われています。
今回、フィンランドの医療事情について、説明させていただきましたが、個人的には、医療システムにおいては、フィンランドの方が優れていると思いますが、医療サービスという点においては、過剰な部分もありますが、日本の方が断然に優れていると思います。どちらの国も一長一短があり、お互いに学ぶべきところが多くあるように思います。ですが、患者という視点では、日本語が母国語なので、私自身は意思疎通がスムーズにできる日本の方がやっぱりいいなと思います。

いずれにしても、どんな状況にせよ、そして、どんな国に住んでいようと、病院・医療は私たちの生活には欠かせないものなので、その国その国での事情を知ることはとても大切なことだと思います。一方で、なるべく病院にお世話にならないためにも、健康維持を心がけたいものです。

 

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