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「ワールドカップの海外反応」 独仏瑞の3国国境でサッカーを楽しむ[ドイツ・フランス・スイス]

 

サッカーのワールドカップも佳境を迎えました。先日の準決勝でドイツが開催国のブラジルに大勝し、ドイツのみならず周辺諸国もとても盛り上がっています。決勝トーナメント進出を果たした3国の国境に住む私たちは、どの国に行ってもワールドカップのお祭り騒ぎを楽しむことができます。そこで、今回は、3国の様子を紹介してみたいと思います。

 

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ドイツ -内に秘める優勝への期待-

ドイツは前回大会からうまく世代交代もでき、一時期の不振が嘘のように強いチームになっています。十分に優勝を狙える位置にいて、人々も内心優勝を期待しているのですが、表立って「目標は優勝」と騒ぐようなことはありません。堅実なドイツ人気性を表しています。サッカーはドイツで最も人気のあるスポーツなので、大人も子供もルールや戦術に精通している人が多く、ニュースや新聞の特集もかなり専門的な事が書かれています。サッカー選手も大人気ですが、あくまでもスポーツ選手としての扱い。テレビ番組でも日本の選手のような扱われ方はされていません。

 

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ドイツ人が国旗を掲げる日々

フランスやスイスは何かの機会につけて国旗を掲げ、国旗グッズを身に着けますが、第二次世界大戦で敗戦国となったドイツでは役所や税関以外で国旗を見かけることはほとんどありません。なんとなくですが、国旗を掲げる事へたいして、ためらいがあるのを感じます。しかし、ワールドカップの期間だけは別!どこもかしこもドイツ旗の黒黄赤で染まります。

 

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スーパーでは、ドイツグッズの特設会場も。ユニフォームや帽子をはじめ、家の窓からつるす国旗、車や自転車に付ける旗、3色の紙ふぶきなどなど、ゲルマンカラー一色です。日常的に3国を行き来していると、明らかにフランスやスイスよりも国旗で装飾している家や車が多いのがドイツ。準決勝まで来て、ようやく優勝を意識した記事が踊りますが、実は開催当初から国民が期待していたことが伺われます。

 

良い意味で期待を裏切ったフランス

胸に優勝の期待を秘めていたドイツ人とは反対だったのが、フランス人。前回の南アフリカ大会では、内紛からの崩壊という残念な結果に終わりました。期待が大きかったので、その後しばらくは、戦犯としてアフリカ系選手がやり玉に挙げられていました。「外国人ばかりでフランス人のチームではない」とはっきり嫌悪を表す人もいたくらい。こうして、前回大会以降は次第に白人の選手が増えていきます。フランスで生まれ育った選手たちなので、肌の色で区別するのはおかしな話ですが、チームが弱いときは必然的にスケープゴートにされてしまうのですね。もちろん、強かった時代はジダンに代表されるように国民的スターになるわけですが。
結果として白人選手も増えたフランスですが、ワールドカップの予選では苦戦が続き、簡単にグループリーグを突破したわけではありませんでした。さらに、前回の教訓からチームの和を優先させたためにストライカーのナスリをメンバーから外します。さらに、絶対的なエースであったリベリーが負傷で欠場。フランスメディア、国民は、正直あまり期待はしていませんでした。

 

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しかし、ふたを開けてみると、驚くような快進撃。開催直後はそこまで盛り上がっていなかったのですが、試合を重ねるたびにフランスのユニフォームやグッズを身に着ける人、車にフランス国旗を掲げる人が増えていきました。フランスが勝利した時には、深夜にもかかわらず何台もの車がクラクションを鳴らして走行。一気にお祭り状態へ。毎回全選手が力一杯声を張り上げてラ・マルセイエーズを歌っている姿も非常に評価されました。こうなると白人アフリカ人という議論も声を潜めてきます。お隣ドイツに負けはしましたが、フランスチームとしては今後につながる良い大会でした。

 

求められるスイス人選手像

スイスは、ヨーロッパの予選を1位で勝ち上がり、直前のFIFAランキングも高く、本戦でも並みいる強豪を押しのけて第一ポットに入っていました。そんなことも有り、スイス人の多くが代表チームに期待しており、グループリーグを1位で通過するのは当たり前、最終的にもかなり良い線まで行くと予想していました。しかし、始まってみると、何とか決勝トーナメントへ上がったものの、予選ではフランスにまさかの大敗。2位通過だったために不運にも優勝候補のアルゼンチンと対戦することになり、健闘しましたが早々と敗退してしまいました。期待が大きかった分、人々の落胆も大きく、かつてフランスで起こったように敗因分析からの二重国籍選手への批判が始まります。

スイスの選手は、パッと見ると白人選手ばかりなので、フランスチームと比べて目に見えて外国人が多いとは思えません。しかし、代表チームには移民の子弟が多く、名前を見てみると「○○イッチ」など旧ユーゴスラビア系の選手が目立ちます。

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今大会は、国歌が演奏される時間制限があったので、時間内に歌が終わりきらない国は、残りの部分を選手サポーターがアカペラで歌っていました。叫ぶように歌っている姿や、国歌で感動して涙する選手が取り上げられるたびに、スイス人はため息をつきます。スイスは多言語国家なので、ドイツ系はドイツ語、フランス系はフランス語といった形で各々の母語の歌詞で国歌を歌います。そこはバラバラで仕方ないのですが、国歌を歌わない選手もかなり多く、その大半が二重国籍の選手な訳です。

祖国の代表に選ばれなかったのでセカンドチョイスのスイス代表になったという選手たちが多いのもその原因のひとつ。同じ二重国籍が多いフランスの場合は、フランスの方がファーストチョイスなので状況が異なります。国歌を歌わない、プレーに必死さを感じないということが、「国への愛国心が無い移民だから」と受け取られ、批判を浴びています。これらには、ワールドカップ以前からあったスイスの外国人政策、社会状況も大きくかかわってきています。「一時的に弱くなっても、国の為に戦うスイス人を選んだ方が、結果的に強くなる」という声もかなり大きいのが現実。代表監督は今回で勇退なので、新たにチーム作りがされていくことになりますが、今後どのような方向に進んでいくか見ものです。

このように、さまざまな反応が見られるワールドカップですが、残念なことに我が日本チームが話題になるようなことはありませんでした。というよりも、アジア全体がそのような扱いだったわけですけれど。残念ですが、実力から言って仕方ないのでしょうか。
ただ、スイスのFCバーゼルに柿谷選手の移籍が決まったことは、ここバーゼルでも大きく報道されて、今から期待されています。かつて所属していた中田浩二選手が活躍し、非常に良い印象を持たれていたので、日本人選手への期待も大きいのです。是非頑張ってもらいたいものです。

 

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