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みとれるほどかわいい子供の天国「ベルリン・プレンツラウアーベルク」[ドイツ-ベルリン]

少子化が叫ばれる日本同様、ドイツでも少子化高齢化は非常に深刻な問題である。2012年の出生率は日本の1.41に対し1.38と、のちに述べる厚い子育て支援策にも関わらず、なかなか厳しい状況が続いている。そんななか、私の住むプレンツラウアー地区はベルリンの誰もが知る「子供天国」だ。ドイツ国内の平均出生率のおよそ1.6倍の出生率を誇り、かつて「ヨーロッパ一出生率の高い地域」とも呼ばれたこの地区の「子供天国」はいまだ健在だ。この地域に住んではや1年になるが、マシュマロのようなほっぺたのチビッコがよちよち歩き回っている姿を目にする度、その愛らしさに目を奪われてしまう。

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旧東ベルリンに位置するこのプレンツラウアーベルクは、東西ベルリン統一後、戦後取り残された廃墟を活動の場とすべく移り住んだ、アーティストや若者で栄えたエリアである。今となっては、アパートメントの合間にオシャレなカフェやインテリアショップ、セレクトショップなどが立ち並び、日本で言う中目黒のような雰囲気をもつこじゃれた街へと変貌を遂げた。そんな雰囲気に魅せられたカップルや若いファミリーが、次々に移り住んでくるこのエリアは、ひとたび公園の近くの路地に入ると、子連れで入れるカフェや玩具屋、ベビー用品店やベビー服のセカンドハンドショップなどがひしめき合っている。それもそのはず。ベルリン全体の年齢別人口割合と比較すると、5歳未満の子供と、25~45歳の大人の割合がベルリン平均の約1.4倍という、まさに「若いファミリー」が中心に成り立っている街なのである。

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ドイツでは夫婦そろって育児に参加するのが一般的だ。最近は日本でも「イクメン」と呼ばれる若い父親達の育児参加が一般的になりつつあるようだが、ドイツではかなり本格的な「育児の分業」がおこなわれていると実感する。平日の昼下がり、父親がパパ友と一緒にベビーカーを押している光景を目にしたときはさすがにびっくりしたが、子供天国・プレンツラウアーベルクでは、小さな子供を乗せたパパがママチャリを運転している姿はもはや日常茶飯事で、平日のまだ明るい時間に、子供がパパと連れだってスーパーで夕飯前の買い出しをしている光景も珍しくない。オシャレエリアということもあり、いまどきのファションに身を包んだパパが、少し高めの甘い声で子供をあやしている姿を見ると、ついつい見ているこちらも目じりが下がってしまう。

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このエリアに限ったことではないのだが、とくに自転車道路が整備され、平地が広がるここベルリンでは、子供を運搬する(という表現がふさわしい)仕様にカスタマイズされた自転車をよく目にする。大きな前かごがついたものや、後ろにトレーラーが接続されたものなどがあり、初めて見たときは、バイクのサイドカーさながらの大きさに正直ぎょっとした。しかし、幼稚園のお迎えの時間帯や週末の昼下がりは、このプレンツラウアー地区の大通りをその巨大な移動物体が何台もすごい勢いで目の前を通り過ぎていく。特に子供を二人まで収容できるというトレーラーはかなりゆったりとしたつくりで、それはもう絵的には「馬車に乗った王子様、お姫様」という表現がぴったりなのだ。馬車をひく馬はもちろん、親なのであるが・・・。

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前述の通り、夫婦で育児をすると述べたが、実際数ヶ月前に会社の同僚が「Families Project 2.0を開始します」という理由で、会社を退職した。日本では働き盛りの40台前半の男性なのだが、第2子の誕生に向けて、会社を辞めて育児に専念するのだという。いくら子育てに熱心とはいえ、両親が無職では家族が路頭に迷ってしまうのでは・・・?などと思わなくもない。しかしドイツでは、父親・母親に限らず、育児で休業、もしくは時間短縮労働を選択した労働者は最長14カ月Eltern Geldという両親手当が給付される。それまでの給与の手取りの67%が毎月保障されるのだ。それに加え、Kinder Geldという子供手当が出生後から子供が成人するまで毎月給付される。贅沢さえしなければ、大黒柱が働かずとも、1年間育児に専念できるほどの子育て支援がされているとは驚きだ。

「子供は社会の宝」と掲げることは、こういう街をつくることなのかもしれない。プレンツラウアーベルクに住みはじめてから、強くそう考えるようになった。つい最近まで、子供と一切接点のない独身サラリーマン生活を日本で送っていた私も、今となっては、街ゆく小さな子供が話すたどたどしくも正確な文法のドイツ語に少しの嫉妬心を覚えつつも、無邪気な彼らの姿を見ると無意識に表情が緩み、優しい気持ちになってしまうのだから。

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