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海外の結婚式  ~ドイツ・オーストリア編~

 

結婚式のハイシーズン

冬が終わるや否や、日に日に日照時間が長くなり、夏めいた日差しが眩しくなるヨーロッパ。6月は特に安定した気候と心地よい気温に加え、ドイツでは夜10時過ぎても明るい日が続く。その永遠に宴を続けられそうな日の長さと気候の良さから、「ジューンブライド」という言葉が存在する意味もうなづける程、結婚式にはぴったりの季節だ。ちなみにドイツでは5月から夏にかけてが、結婚式のハイシーズンと言われている。「ジューンブライド」という言葉にはギリシャ神話にまつわるストーリーなど、由来は諸説あるようだが、ドイツ語で同義のJunibrautという言葉は日本ほど多用される表現でないように思う。

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結婚式は役所のイベント?

「そういえば結婚記念日って入籍日?挙式日?」というのは、結婚生活が落ち着いた頃に私が漠然と抱いた疑問である。中には挙式後数ヶ月して入籍したというマイペースなカップルも存在するほど、日本の結婚式は必ずしも戸籍上の手続きを前提としているわけではない。一方、ここドイツでは戸籍役場(Standesamt)へ婚姻申請をした後、戸籍課の担当者立会いの下で婚姻の儀式を行う。所要時間30分にも満たない事務的な儀式であるため、当事者同士、もしくは親族や親しい友人のみで執り行われるのが一般的だが、これを経た後に晴れて正式な夫婦となる。つまりこの儀式が「結婚式」にあたるため、必然的に「結婚記念日=入籍日=挙式日」となるわけだ。そして、日本での披露宴にあたるパーティーや、クリスチャンである場合の教会での挙式も、役場での結婚式を終えた後に行うのが一般的である。

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結婚式の常識

私は妻が幼少期を過ごしたオーストリアのウィーンで挙式をした。式場の一つの候補として、当時妻が過ごした家の近くの小さな教会に問い合わせをしたところ、残念ながら教会での挙式をする許可を与えられなかった。当然と言えばそうだ。なぜならば夫婦共に仏教徒である私達には、キリストや十字架は縁もゆかりもないのだから。そう考えると、ホテルや結婚式場に併設されているチャペルでの挙式が一般的な形式とされている日本の結婚式は、いささかユニークな形で発展を遂げている気もしてくるから興味深い。

03_1また、日本のように余興やスピーチが分単位で美しくプログラムされているパーティーはほぼ皆無だ。食事を楽しむことがパーティーのメインであるため、あるとすれば食事の後、夜更け、時には夜明けまで続くダンスくらいだろうか。私の結婚パーティー会場となったワイナリーも、通常は夜11時までの営業にも関わらず、当日はダンスはしなくていいのか?と何度も確認されたのが印象的だった。

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カップルの数だけ存在する結婚式の形

質実剛健ともいえるドイツ人ではなくとも、頭を悩ませるのが結婚式の費用ではないだろうか。とくに会社関係の人を招待し、時に100人に達することも珍しくない規模の結婚式が見られる日本と比較すると、その形式は非常に自由でかつ、規模やお金の掛け方も人それぞれである。ホテルや、数少ないが結婚式場などで行う形式的なものから、レストランや自宅、はたまた公園などで行う気軽なものまで様々だ。結婚の報告という目的を果たせば良いといえばそれまでなのだが、節約のために披露宴を家でやろう!という内容の記事を目にした時にはさすがに驚きを隠せなかった。そういった類のアドバイスには必ずと言っていいほど、ジューンブライドを含む5月~8月のハイシーズンの挙式は避けましょう、という内容もセットだ。

05_1なお、私が挙式したオーストリアでは、政府観光局が運営するホームページにて、オーストリア全土に広がる観光名所での結婚式を提案している。有名なシェーンブルン宮殿や映画「第三の男」で有名なプラターの観覧車の中での空中結婚式など、バラエティに富んだロケーションでの挙式が可能だ。実際にオーストリアの戸籍役場の担当者が当日会場にやってきて式を執り行ってくれ、オーストリア政府認定の結婚証明書を発行してくれる。また担当者に事前に会い、二人の馴初めなどを説明すると、結婚式当日までに二人のための説法を準備しておいてくれるなど、至って本格的な内容だ。

06_1大波小波、紆余曲折の経緯から、なんとか葡萄畑での挙式に至った私達には、ぴったりの説法が披露された。シュトゥルム(Strum、嵐という意味)と呼ばれる熟成途中の発泡ワイン同様、はじめは激しくぶつかり合い、次第に発酵を終え、そして長い時を経て熟成し、最後に美しいハーモニーを奏でるひとつの味になってゆきなさい、と。葡萄畑での挙式、ワイナリーでのパーティーと、まさにワインづくしだった私達らしい結婚式にこだわったからこそ、大好きなワインを飲みながら、結婚記念日の度にそんな説法を楽しく思い出せるのかもしれない。

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