画像2

海外移住の準備 ~アイスランド編~

 

画像1教育やビジネスの国際化が進む中で、日本から海外へ生活の拠点を移す人が増えています。ヨーロッパの大抵の国のように電車に乗っていればいつの間にか隣の国に入っていた、なんてことのない日本では、海外移住とは文字通り「海を越えて新天地へ向かう」旅であり、それなりの準備も必要であります。では、目的地がアイスランドだった場合、どんな支度をすればよいのでしょうか。それを今回は、個人的な体験も含めて考えてみたいと思います。

 

移住を決める

夏の印象だけで移住を決めるのは危険。アイスランドは冬にこそその真の姿が見られます

夏の印象だけで移住を決めるのは危険。
アイスランドは冬にこそその真の姿が見られます。

交換留学や駐在ではなく、期限を決めずにアイスランドへ住もうという場合。その決定の背景にはいろいろな事情があるでしょう。在氷邦人の方々を見ていると、一番多いのは配偶者がアイスランド人であるケースです。逆に言うと、それ以外の場合では、アイスランドという国は日本人が気軽に移住できる場所ではないということかもしれません。というのも、まず気候が日本よりはるかに寒くて厳しいということ、またアイスランドはEFTA(欧州自由貿易連合)に加盟しているため、EEA(欧州経済領域)内の国の人が自由に就労・行き来でき、ビザの必要な日本人にとっては労働市場においてハンデが大きいということもあります。就職については「こうすれば確実に仕事が見つかる」という方法はないのですが、気候に関しては、一番良いのは冬の最も寒さの厳しい時期(12月・1月・2月)に、お試しで1ヶ月ほど暮らしてみることだと思います。夏のアイスランドは、白夜ということもあり夜中まで空は澄んだ水色で、蒸し暑い日本に比べれば空気は乾燥して心地よい涼しさ、雨もあまり降らず、「これなら住める」と勘違いすること間違いなしです。が、こちらの気候の真骨頂はやはり冬。1日3・4時間しか拝めない日光、長く暗く寒い夜、どんなに酔っても10分で覚める骨まで凍るような冷たい海からの風、登山靴でないと厳しい氷と雪がレイヤーになった道・・・など、夏の美しい天気が気に入って引越してきた人には手ひどい裏切りが待っているのです。というわけで、これからアイスランドに移住しようと考えている方は、まずは1ヶ月、12月~2月の間にアイスランドに旅行してみましょう。長い人生を考えると、1ヶ月を先行投資することは無駄ではないはずです。そしてそれでもやっぱりアイスランドに住みたい、と思うようでしたら、本格的な手続きに入ることをおすすめします。また、家族の都合などでアイスランドに引越すことが既定事項になっている場合も、心の準備ができるというものです。

 

手続き

書類手続きは面倒なことも多々ありますが、夜明けは必ず来ます!根気よく確認しましょう

書類手続きは面倒なことも多々ありますが、夜明けは必ず来ます!
根気よく確認しましょう。

アイスランドはシェンゲン協定に加盟しているので、他のシェンゲン加盟国とアイスランドを合わせて6ヶ月の間に90日間を超えない滞在の場合には、ビザは必要ありません。それ以外の場合は、家族や就労などさまざまなカテゴリのビザが必要になってくるので、アイスランド入国管理局のウェブサイト(utl.is)で確認してみましょう。また、必要な書類を集めたら、実際の申請をする前に、電話かメールでもう一度書類の確認をすることをおすすめします。私はアイスランドで配偶者ビザを申請したのですが、日本から持っていった書類に実は日本の外務省のアポスティーユが必要だということが現地に着いてから判明し、外務省では海外からの申請を受け付けていなかったため、日本の親類に一度書類を送付し、そこから外務省に申請してもらい、またアイスランドに送ってもらう・・・という余計な手間が掛ったものでした。わざわざ問い合わせるのは面倒ですが、これで何か漏れがあるともっと面倒なことになるので、ビザ関連の手続きは念には念をいれるにこしたことはありません。

 

言葉

世界でも有数の難解言語・アイスランド語。現地に来てから習うほうがスクールやコースが充実していて効率的です。

世界でも有数の難解言語・アイスランド語。
現地に来てから習うほうがスクールやコースが充実していて効率的です。

アイスランド人は全体的に英語の理解度が高く、スーパーで買い物をしたり、タクシーに乗ったり、インターネットをひいたり、役所で手続きをしたり、病院にかかったり・・・のほとんどは英語で済ませられます。しかしもちろん国語はアイスランド語なので、長く住むつもりがあるのなら、アイスランド語ができるにこしたことはありません。ただ、日本でアイスランド語を習得する機会はほとんどなく、文法も発音も独学で身につけるには非常に難しい言語なので、こちらにきてから学ぶほうが無駄な労力を省けて良いと思います。日本語は通じない上、日本語の情報もほとんどないので、日本にいるうちに言語を学ぶ時間があるのなら、とりあえず英語力を高めておくことをおすすめします。

 

経済

ビールはぜいたく品に

ビールはぜいたく品に

「移住を決める」の項目でも書いたのですが、アイスランドで日本人が仕事を見つけるのは狭き門です。英語が話せても、アイスランド人はもともと英語力が高い上、英語がネイティブなイギリス人たちもビザなしでも働けるため、その競争に打ち勝つのはなかなか容易なことではありません。一番良いのは移住する前にアイスランドの会社にいくつか履歴書などを送って内定をもらってから移住することですが、それが難しければ、やはり日本で貯金に励んで、最低半年は働かなくても食べていけるくらいのお金を貯めておくのがいいでしょう。生活に必要な費用は、ほぼ日本と同じか、ものによっては日本より高くつくものもあります。たとえばアルコール類は、購入できる場所や時間が限られるほか、日本に比べると割高になっているため、晩酌の機会などは減る可能性が高いです。

 

メンタルケア

長い冬には気が滅入ることも多々あります

長い冬には気が滅入ることも多々あります

さて、ビザや仕事の確保という実務的なことに加えて、移住前にぜひとも備えておきたいのは、「メンタル面の変化への対応」です。好きでアイスランドに移住してきたとしても、毎日自分の母国語以外の言葉で意思疎通を図らなければならず、スーパーに行ってもいちいち表記を確認しながら買い物をしなければならず、現地語ができないと友人もできにくく、しかも毎日寒くて冬ともなると滅多に太陽が拝めない・・・。そんな生活が続くと時には心が折れそうになることもあります。そんな時に備えておすすめしたいのが、移住を考え始めてからの気持ちを書きとめておくこと。なぜ日本を飛び出して海外で生活したいと思ったのか、アイスランドのどんなところが好きで住みたいと思ったのか、1年後・5年後・その先の自分がどんな生活を送っていたいのか。それを逐一ノートなどに書いておいて、アイスランドで生活を始めてホームシックになったり行き詰まったりしたときに読み返してみると、自分の現状を1歩ひいて眺められたりします。私も移住後1年が経とうとしたころにひどいホームシックにかかったことがあったのですが、移住前に書いた自分の日記を読み返して、そのときに比べれば移住後の生活は自分が望んだものになっているから大丈夫、と励まされた気持ちになり、なんとか辛い時期を乗り越えられたものでした。

言葉も習慣も違う海外への移住は、物理面でも精神面でも大きな変化を要し、ストレスもありますが、備えられるところは万全に備え、楽しい移住後の生活を目指しましょう!

 

> この記事について報告する

関連するおすすめ記事

英語ができれば海外生活もスムーズ!オンライン英会話でらくらく英語レッスン! プチ海外生活を体験してみよう!まずは短キ留学でその国を知ろう! 出張のお土産に和柄マカロン 海外旅行、海外出張はフィールアブロードにお任せ!

絞り込み検索

ページ上部へ戻る