イタリア人もスマホ好き
お喋りが大好きなイタリア人。ジョギング中でもスーパーでレジを待っている時でも、人が二人以上集まればお喋りが始まります。そんなイタリア人にとって携帯電話は必要不可欠なもの。みんな、肌身離さず持ち歩いています。
スマホ所有率も高く、お年寄りでも軽々とスマホを使いこなしている人もいます。また、10代前半からスマホを持つ人も多く、「携帯電話といえばスマホしか知らない」という世代も生まれてきているようです。
機械(?)に弱い私はまだガラケーを愛用していますが、まわりはスマホだらけ。正直、肩身が狭いです。さらに、日本は技術の超先進国というイメージを持たれているせいか、日本人の私がガラケーを使っていることに非常に驚かれ「日本人なのにまだガラケー使ってるなんて信じられない!」「もういいかげん(ガラケーを)博物館に寄贈しなよ」と、日々からかわれています。
イタリアの携帯電話
イタリアの携帯電話はプリペイド方式、つまり先払い形式です。お喋りしすぎて膨大な額の請求が来る心配もないので、イタリア人とも安心して電話ができるのが嬉しいです。その代わり、通話中に残金がなくなり、会話の途中で突然電話が切れてしまうことはありますが……。
リチャージは、携帯電話会社の支店やタバッキなどでいつでも可能です。数年前までは、リチャージの金額の多少に関わらず一律5ユーロの手数料がかかっていましたが、現在手数料は無料です。
イタリアの携帯電話会社は、ボーダフォン(vodafone)、ティム(TIM)、ウィンド(WIND)の3社がメジャーです。
かつては、イタリアの電話会社テレコム・イタリア(Telecom Italia)が提携しているティムがもっとも普及していましたが、今では他社とのサービスや値引き競争の激化のため、それぞれの顧客がニーズに合わせた会社を選ぶ傾向にあるようです。
携帯電話に関してはマメなイタリア人
イタリア人は、携帯電話やスマホに関しては実にマメです。お得なサービスがないかと常に情報収集に努め、研究を怠りません。
人気のサービスは、特定の電話番号との格安通話です。このサービスに加入しておくと、月々わずかな料金で指定した電話番号への電話がかけ放題になります。もちろん前述のリチャージをすれば、他の電話番号にも普通にかけられます。
マメなのは通話サービスだけでなく、機種に関しても同じです。
iPhoneの新機種の発売日は、イタリアでも他の国と同じように長い行列ができますし、その他の携帯電話会社の店舗もいつも込み合っています。
イタリア人を見ていて驚くのは、気に入った機種を見つけるといとも簡単に機種変更をすることです。その機種が現在使用している電話会社に対応できなければ、会社ごと変更してしまう思い切りの良さです。
知り合いのイタリア人に、会うたびに違うデザインのスマホを持っている男性がいますが、彼のこだわりを見ていると、いまや携帯電話やスマホは単なる通信手段ではなく、ファッションの一部として確立しているように感じます。
急速に普及した携帯電話やスマホですが、イタリアでは携帯電話に関する法整備も行われています。
一例を挙げますと、現行の法律では車の運転中の通話は違反ではありません。しかし、走行中に携帯電話やスマホを手に持って通話すると罰金が科されます。通話中の片手運転が取り締まりの対象なのです。そのためドライバーは、スマホ対応のマイク付きイヤホンを耳にはめて会話をしながら運転しています。
高普及率のWi-Fi
イタリアの都市部ではWi-Fiの普及が進んでいます。
ホテルはもちろん、レストランやバールなどでも無料で接続できるお店が増えています。Wi-Fi設備のある場所は、ドアや立て看板など外から見える場所に「Wi-Fi FREE」などと表示されていますから、簡単に見分けがつくでしょう。お店の人にネットワーク名とパスワードを教えてもらえば、すぐに使用できます。
Wi-Fiの設置は今後ますます広まる傾向にあり、各自治体ごとに環境整備が進められています。イタリアは観光大国ですから、住民だけでなく観光客にも優しいWi-Fi環境を期待したいですね。