市庁舎のヴェッキオ宮

【自然・環境】フィレンツェに残る伝統的な建築物【イタリア】

 

市庁舎のヴェッキオ宮

市庁舎のヴェッキオ宮

 

変化する建築物の利用法

現在のフィレンツェの街の構造は、ルネサンス時代のものとほぼ同じといわれ、建築物は18世紀以前に建てられた物がほとんどです。かつては権力者や裕福な人々の住む伝統的な屋敷だったのが、何度も修復を繰り返し、現代では銀行やホテル、美術館などに姿を変えて活躍しています。現在でも建設当時と同じ機能を残している建築物は、街に点在する教会と市庁舎であるヴェッキオ宮(Palazzo Vecchio)を除けば、ほとんど残っていません。

サンタ・マリア・ヌオーヴァ病院

サンタ・マリア・ヌオーヴァ病院

ごく少ない例を挙げると、フィレンツェの旧市街にあるサンタ・マリア・ヌオーヴァ病院(Ospedale di Santa Maria Nuova)があります。ダンテ・アリギエーリの「永遠の恋人」といわれるベアトリーチェ・ポルティナーリの父フォルコ・ポルティナーリによって1288年に創立された病院ですが、今でも救急・外来病院として多くの市民に利用されています。

 

修復の街・フィレンツェ

ヴェッキオ宮の隣に建つウフィッツィ美術館も、その名の通り元々は「ウフィッツィ(uffizzi)」、つまり行政機関の「オフィス」だったのです。現在は外観の一部が修復中ですが、修復技術のおかげで400年以上経った現代でも当時のままの姿を見ることができるのです。

修復中のウフィッツィ美術館

修復中のウフィッツィ美術館

建築物の修理・修復には、高いところに登るため足場を組む必要があります。ただ鉄板を組み立てるだけでなく、資材の落下防止のためにその外側にネットが張られます。足場を組んで修復作業を行い、作業が終わったら足場を解体し、別の場所に移動して再度足場を組み、修復作業を施し、終わったら足場を再解体して移動……。修復技術や体力だけでなく、気の遠くなるような根気のいる作業です。

通称ドゥオモ(il Duomo)と呼ばれるサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂(Cattedrale di Santa Maria del Fiore)。フィレンツェの「顔」ともいえる重要な建築物です。しかし、いつもどこかの側面が修復中で、足場が組み立てられています。

私はフィレンツェに来て15年が経ちます。信じられないかもしれませんが、この工事の足場がついていないドゥオモを見たことがありません。

つまり裏を返せば、常に修復を必要としている状態なのだということなのです。

 

歴史的建築物の再利用

ほとんどの行政機関、公共施設は、かつての貴族の屋敷を利用している場合が多いようです。

フィレンツェの美術館は、その膨大な量の美術作品を展示するために、中でも特に広大な屋敷や庭園を活用しています。

現在美術館となるほどの広さの屋敷を建設し維持する力があったのですから、強力な権力や莫大な財産を保有していた貴族であったことが窺えます。

現在は美術館のストロッツィ宮

現在は美術館のストロッツィ宮

Gucci Museoとして生まれ変わったメルカンツィア宮

Gucci Museoとして生まれ変わったメルカンツィア宮

2014年6月24日、フィレンツェの守護聖人サン・ジョヴァンニの日に合わせて、「ムゼオ?ノヴェチェント(Museo Novecento)」という名前の新しい美術館がフィレンツェにオープンしました。

この美術館には、1900年代のイタリアの作家の作品が展示されており、ジョルジォ・デ・キリコやジョルジョ・モランディ、2006年に他界したエミリオ・ヴァドヴァなどの近代イタリアの巨匠の作品は圧巻です。

ルネサンスを売り物にしているフィレンツェにとっては、画期的な美術館です。

foto 06_1foto 07_1この建物は13世紀初頭にサンタ・マリア・ノヴェッラ教会の真向かいに建てられ、当初は各地からの巡礼者たちの病気の手当や、貧困層や物乞いの人たちの避難所を目的としていました。

時代の流れとともに役割は変化し、病院や修道院、学校として使用されてきた後、美術館としてリニューアルされ、再度スポットライトを浴びることになりました。

この美術館は特にイタリア各地からの来館者が多く、美術館としても、また建築物の有効活用の点からも成功を収めています。

フィレンツェのような伝統的な建築物が多く残る街では、保存しつつ上手く活用する方法を思索することが常に求められているようです。

 

◆◆ 「ムゼオ?ノヴェチェント(Museo Novecento)」 】 ◆◆

[住所] Piazza Santa Maria Novella 10, 50123
[電話番号] +39 – (0)55 – 28 61 32
[ホームページ] http://www.museonovecento.it/
[営業時間]
○ 冬期(10月1日~3月31日)
月~水曜日:10時~18時
木曜日:10時~14時
金曜日:10時~21時
土・日曜日:10時~20時
○ 夏期(4月1日~9月31日)
月~水曜日:10時~21時
木曜日:10時~14時
金曜日:10時~23時
土・日曜日:10時~21時

 

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