日本の秋分の日は9月23日で国民の祝日になっています。この秋分の日は3月20日、または21日の春分の日と同じく“昼と夜の長さが同じになる日”ということで知られていますが、実際には昼の時間のほうが少し長いようです。さて、メキシコの春分の日、秋分の日は祝日ではありませんが、メキシコではその素晴らしい自然現象を目にする為毎年、何万人もの人が集まります。
チェチェンイッツア遺跡(Chichen Itza)
この古代マヤ文明の重要な都市であったマヤ語で“イッツアの泉の入り口”を意味するマヤ遺跡の“チェチェンイッツア”には、毎年春分の日と秋分の日に古代マヤ文明の天文学への執着とその知識の高さを目撃する為に、世界各国から沢山の観光客が訪れます。ユネスコ世界遺産にも登録されている“チェチェンイッツア遺跡”はユカタン半島、ユカタン州に位置します。
マヤ文明の都市の中でも最大の都市の1つとされているこの場所には、ピラミッドの他にマヤ人がゲームを楽しんだ“ボールコート”や、“ジャガーの神殿”の建築物と、2つのセノテ(天然の泉)があります。そのうちの1つは非常に有名で“神聖なセノテ”(Cenote Sagrada)と呼ばれており、マヤ人は干ばつの時に人間をこのセノテに投げ入れいけにえにして“チャック”(Chaac)と呼ばれる崇拝するマヤの神様に捧げていたとされています。実際にこのセノテからは多くの金属類や衣服、人間の骸骨が見つかっています。また、入場料は2015年4月に値上がりし、外国人は大人1人220ペソになりました。(日本円で約1540円)
ククルカン(Kukulkan)
ククルカンは“お城”(El Castillo )の相性で知られている高さ30メートルの大きなピラミッドです。このピラミッドは9世紀から12世紀の間に建てられたとされています。さて、春分の日と秋分の日に素晴らしい自然現象が見られるのはこのピラミッドです。この日、午後4時頃になると、太陽の光が作り出した影が、まるでガラガラヘビがピラミッドの頂上から地上にある蛇の頭まで、91ステップの階段を少しずつ時間をかけてはいおりてくる様に見えるという現象を起こします。へびは少しずつ進み、長くて1時間かかって地上まで達します。また、春分の日、秋分の日の前後にもこの現象は見られますが、昼の時間と夜の時間がきっちり同じになる春分の日、秋分の日が、一番くっきりと見る事ができるそうです。
チェチェンイッツアへの行き方
さて、チェチェンイッツアへの行き方ですが、空港のあるカンクンからはバスで約3時間弱で着くことができます。片道大人1人200ペソ、日本円で約1800円です。ただし、あまりバスの数がないので注意してください。私の住むプラヤ・デル・カルメンからはバスで約2時間半で着きますが、多くの観光客はカンクン、またはプラヤ・デル・カルメンからチェチェンイッツアまでのガイド付きのツアーを探して行きます。もしくは、レンタカーという方法も人気です。なぜかと言うと、チェチェンイッツアまで行くのなら、同じユカタン州の都市メリダにも車で行きたい、また同じくマヤ遺跡のあるトゥルムやチェチェンイッツアに行く途中にある可愛らしい小さな町、ヴァヤドリッド(Valladolid)にも立ち寄りたいと思う人が多いからです。
ツアーならメリダまで行くツアーは多いし、またレンタカーなら自由に時間をかけて行きたい場所に立ち寄れるのでどちらも便利です。実際に、私がチェチェンイッツアに行った時はレンタカーで行きました。プラヤからは長いハイウェイをひたすら走ることになりますので、旅に慣れていない方には ツアーをオススメします。旅に慣れている方でもこのハイウェイは事故が多いので、十分に気をつけて運転していただきたいと思います。