日本の年越しとお正月ってとても日本特有。
お正月に家族が集まっておせち料理を食べたり、
着物を着て初詣に行ったりするのは日本の文化を感じられて著者は大好きです。
海外では家族が集まるのはクリスマスで新年は友達同士でパーティーなのが普通なので、
日本のように新年らしい行事をすることがなく、年越しと新年は意外とさらっと過ぎていきます。
では、メキシコの年の越し方と新年の過ごし方についてもう少しお話ししましょう。
年越しはどのように迎える?
日本では12月中に大掃除が待っていますね。
年を越す前の1つの大イベントになっていますが、メキシコでは12月の大掃除はありません。
何となく普段よりもより念入りにお掃除をするとしたら、それはクリスマスを迎える前になります。
クリスマスが過ぎた後は、12月30日、もしくは31日の午前中まで仕事があるのが普通。
そして31日、大みそかの夜は日本では年越しそばを食べる習慣がありますが、
メキシコでは特にその日に何を食べるというものはありません。
ただ、時計が12時をまわった時に、12粒のブドウを食べるという習慣はあります。
12時の鐘が鳴るたびに1つずつブドウを食べ、そのたびに願いを心の中で言うことになっています。
実はこの習慣17世紀のスペインから来ていて、現在でもスペインやメキシコだけでなく、
ラテンアメリカのいくつかの国々やフィリピンでも見ることができます。
さて、12粒のブドウを食べ無事年が明けたら若い人たちはナイトクラブやバーに行ったり、
家族とそのまま過ごしたり。
日本と同じように、多くのバーやレストランはニューイヤーズ・イブの特別メニューを提供しているので、
レストランなどでニューイヤーを迎える人も少なくありません。
日本では年が明けてすぐに仕事は始まりませんが、メキシコでは通常1日だけが休日となり
早ければ2日から仕事に戻る人も少なくありません。
そうでなければ1月の第一月曜日に仕事開始になります。
子供たちにとっては2度目のクリスマス?
メキシコではクリスマスにはプレゼントをあげず、
1月6日に大きなプレゼントをあげるお家が多くあります。
または、クリスマスには洋服や小さいプレゼントをあげ、1月6日に大きなプレゼントをあげる家庭もあります。
12月24日のクリスマスにプレゼントをあげる習慣は、どちらかというとアメリカが作り上げた文化になり、
カトリック信仰が強い多くの国では、クリスマスよりも1月6日にプレゼントをあげるのが昔からの伝統です。
なぜ1月6日かというと、聖書の物語でこの日に3人の賢人が誕生したキリストを訪れた時に、
ギフトを持ってきたことからきています。
さて、この日にメキシコで特別に食べられるパンがあります。
小さいものも売っていますが、ドーナツのように真ん中に穴の開いたリング状のパンを友人たちと、
または職場の同僚たちと一緒に食べるのが昔からの習慣です。
このリング状の大きなパンの中に直径2センチほどの小さな赤ちゃんの人形が入っており、
(赤ん坊のキリスト)この人形が入ったパンのスライスをもらった人が
2月にパーティーを開かなければいけないのがきまりです。
そのパーティーでは「タマレス」というトウモロコシの粉を使って作られる
メキシコの伝統的な蒸し料理を作ることになっています。
多くの職場ではこの日に皆でこのパンをホットチョコレートを一緒に食べます。
著者も職場にて2度このパンを皆で食べたことがありますが、
幸い?人形の入ったパンにはあたりませんでした。
メキシコの多くの伝統的な習慣はこのようにカトリック教にまつわったものにありますが、
この行事も宗教と伝統を感じられることができるので、とても魅力的ですね。