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【海外旅行アドバイス】ちょっと変わった「共産主義ツアー」【ポーランド】

 

編集_image_1 色とりどりの帽子、マフラーに身を包んだ女性が目を引くワルシャワの中心街。自分に似合う個性的なコーディネートはポーランド人女性の美しさを更にひき立てます。都市部にはショッピングセンターやスーパーがいたる所にあり、お金さえあれば欲しい物が何でも手に入る時代ですが、25年前までは違いました。

「肉屋の店員は肉と服を交換した。(肉で服を買った)」「病院に行っても医者はお金を欲しがらず、ウォッカでの支払いを要求した。」そんな冗談のような話をポーランドで耳にしたことがあります。人々が着るブルゾンの種類は2-3種類で、あちらこちらに同じファッションの人が歩いていました。またインフレーションが激しく、お金はトランプのババ抜きの様に持っていたくない紙切れ同様。そんな共産主義時代の価値観や生活はどんな風だったのでしょうか?「是非知りたい!」と思う方にお勧めなのが、ちょっと変わった「共産主義ツアー」です。

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クラコフの共産主義ツアー

複数の海外メディアや日本のNHKでも放送されたことのある「クラコフの共産主義ツアー」は2004年から始まりました。このツアー会社を作ったのが当時まだ20代だった若者とその仲間5人で、社名は「Crazy guides」です。共産主義時代の事は、まだ幼くて殆んど覚えていない世代が主催するこのユニークなツアーは外国人観光客から人気を得て、今ではポーランド人の参加者もいるほどです。
編集_01_1ツアーではクラコフのノバフタ(Nowa Huta)にある集合住宅の1つを見学します。ノバフタとはスターリンが1950年代に作った労働者階級の街。クラコフの中流階級に対抗する形で、理想都市を目指して作られた製鉄の町です。この部屋は博物館として室内は当時と同じインテリアや物が置かれてあり、リアルな生活を垣間見れるようになっています。またその後で連れて行かれる70年代のレストランでは無愛想な店員に食事や飲み物を出してもらえますが、どこまで本当でどこまで演技だか分からないのがミソ。当時の様子がよく再現されていて、面白そうです。
編集_02_1このツアーの一番の売りは旧東ドイツで製造された自動車「トラバント」に乗って廻る事です。時々壊れてしまうのはご愛嬌。すぐに他の車を手配してもらえますが、黒い排気ガスと大きな音から当時の品質を感じるでしょう。角ばった小さな車はレトロ車のファンではなくても、玩具のようで魅力的です。共産主義当時は憧れの車で、納車まで15年待ちだったとか。デラックスツアーを選ぶと、何とこのトラバント運転の練習をさせてもらえるそうです。途中で止まるのではないか少々心配ですが。

※上記記事内容はクラコフですが、写真の撮影場所は全てワルシャワです。

 

ワルシャワの共産主義ツアー

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クラコフに出遅れてしまいましたが、2009年ワルシャワにも「共産主義ツアー」が登場しました。その名は「Adventure Warsaw」。ポーランドの国産車「Nisa 522」のワンボックスカーに乗って、共産主義的な場所を廻ります。この車、後部座席のドアが後ろのみなので、少々出入りが難しそうです。

4時間ツアーの方ではミルクバー(バル・ムレチュニィ)での食事が付いています。ポーランドのミルクバーは飲み物だけを提供する場所ではなく、1960年代から続くセルフサービス式の大衆食堂で、伝統的なポーランド料理がメインです。スープとメインディッシュで大体10ズロチ(約350円)程で、値段は普通のレストランの半分以下です。どうしてこのような低料金が可能かと言うと、政府と場所によっては地方自治体が費用の一部を補助しているからです。そのため学生や年金生活者、またはホームレスなど、出来る限り安く食事をしたい人々の食生活を助けています。私が行った時は、年配女性が多かったです。
編集_05_1誰にでも門戸を開いているミルクバーは、もちろん外国人や旅行者も食事が可能なので、一度行かれてみてはいかがでしょうか。サービスは期待できませんが、味は悪くなく、一般的なポーランドの家庭料理が低料金で味わえるのが魅力です。メニュー表にある料理は値段が記入されてあるメニューのみ食べられるしくみで、ポーランドらしいレトロな雰囲気の食堂はよい思い出になるでしょう。写真の食べ物はマカロニ入りの茸のスープとチーズ入りのクレープで、10.5ズロチ(約370円)。普通の日本人女性ならスープだけでお腹が一杯になるボリュームです。ポーランドで甘いクレープはデザートではなくメインディッシュ扱いです。
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ワルシャワの共産主義博物館

今年2014年にオープンした共産主義をテーマにした博物館「Czard PRL(ポーランド人民共和国の魔法)」をご紹介します。この博物館は上記のワルシャワ共産主義ツアーで訪れる場所です。博物館への行き方は少し難しいので、時間が無い方はツアーを利用された方が便利でしょう。

編集_07_1大通りから見える「PZO Warszawa」社の看板は、以前ここで顕微鏡を製造していた工場で、博物館はこの工場跡地の一角にあります。入り口は裏通りにあり、また敷地内に入ってもどの建物なのか、博物館の入り口に看板が無いため見つけるのが少々難しいです。上記ツアーだと、ホテルからピックアップしてもらえます。

編集_08_1博物館の入場券は配給券を模したもので、1人8ズロチ(約280円)です。内部はこじんまりしていますが、当時使っていた住宅内の様子が再現されてあり興味深いです。集合住宅に置かれた家具はどの家庭も殆んど同じだったそうです。私が子供の頃、部屋が狭いため「ライティング・デスク」(棚を開くと机になる薄型の家具)を買ってもらいましたが、それを彷彿させる、収納式ベッドは、当時のポーランドで一般的だそうです。部屋を広く活用できる優秀な家具だったようです。
編集_09_1またテレビの下の棚は回転式の隠し棚になっていて、裏側はウォッカとグラスが保管できる仕組みになっていました。まるで映画みたいですが、普通隠すものはお金とか武器とかだと思うのですが...はたして隠す必要があるのか疑問でしたが、当時はウォッカが現金の代わりにもなっていたので、回転棚は家庭の金庫だったと思うと納得です。

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この他、水色をしたソーダ水(炭酸飲料)の自動販売機に付いたコップには鎖が付いていました。物が少なかった時代、コップだって貴重品。盗まれないように工夫したようです。共産主義時代はミルクバーの食器にまで、鎖が付けられテーブルと繋がっていたようです。以前その写真を見た時は衝撃を受けました。当時の洗濯機は脱水だけ手動式でローラーで水分を絞っていました。細長いのは掃除機です。
編集_13_1私が見学していると後からツアーのドイツ人女性が二人来て、ウォッカを振舞われていました。その後40代後半ぐらいのポーランド人男女4人がやって来ましたが、昔懐かしい品々を見て歓声をあげ、その商品や家具と共に沢山写真を撮っていて楽しそうでした。後から来た50代ぐらいのご夫婦も同じ様子でした。

共産主義を体験した人たちの思い出は様々でしょう。私は最初、展示物を見て面白いと思っては不謹慎かと考えていましたが、当のポーランド人達は大喜び。現在40-50代では当時まだ若く苦労が少なかったからかもしれませんが、厳しい時代の出来事も笑いに変えてしまう陽気な人たちのようです。こんなちょっと変わった「共産主義ツアー」に参加されてはいかがですか?
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《参考》
Crazy guides:
http://www.crazyguides.com/pl/
Adventure Warsaw:
http://adventurewarsaw.com/tours,off-the-beaten-path-trip.html
Muzeum PRL:
http://www.adventurewarsaw.pl/muzeum-prl.html

 

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