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- 【グルメ・ドリンク】スペイン東部の郷土料理:パエリアの麺バージョン“フィデワ”
日本のラーメンが世界的にブームになっているそうですね。
ラーメン以外にも、うどんやおそばなど、日本は麺食文化がとても豊かな国だと思います。
日本ではあまり知られていないかもしれませんが、昔からのスペイン料理にもフィデオと呼ばれる細くて短い麺があります。
スープの唯一の具としてシンプルに頂くフィデオ
スペイン全土に共通するフィデオの食べ方は、スープの具としていただくこと。
冬の定番料理に肉・豆類や野菜を煮込んだ料理があり、汁分だけをスープとして食すことがあります。
この時にフィデオを具として投入。細くて短いので、少し火にかけるだけで柔らかくなります。
出汁のきいた味わいのあるスープだけでも美味なのに、
フィデオが入ると更においしく感じるのはなぜなんでしょうね。
我が家の冬の人気メニューです。
また、鶏ガラスープに使うこともあり、これは病気の時のメニューとしてもポピュラーな一品。
沸騰したお湯に入れるだけのインスタントのソパ・デ・フィデオ(フィデオ入りスープ)は、
あると便利な常備食です。スペイン土産にもいいかも。
国際コンクールもある郷土料理フィデワ
東部海岸地方には、フィデオを使ったフィデワという郷土料理があります(ちょっとややこしいですね^^;)。
いわゆる麺パエ、パエージャ(パエリア)の麺バージョンです。
このフィデワにはカタルーニャ発祥説とバレンシア発祥説があり、
後者に発祥地だと言われているバレンシアのビーチリゾート地ガンディアでは毎年初夏に国際フィデワコンクールが開催されています。
2014年にコンクールで優勝したのは、
ビーチのすぐ近くにあるカジュアルで気取らない地元のレストランChef Amadeo(チェフ・アマデオ)。
世界一に輝いたと聞き、車を飛ばして食べに行ったことがありますが、
クリーミーな海老味噌の風味があるおいしいフィデワでした(当記事の最初にある写真です)。
このレストランでは、フィデワのほかにパエージャや庶民的な海の幸を楽しむことができます。
もしガンディアに行く機会があれば、ぜひお試しくださいね。
バレンシアから日帰りも可能な距離です。
Chef Amadeo
http://chefamadeo.com/
贅沢にフォアグラを使ったフィデワも
今年も地元ガンディアのホテル・ロブレスが優勝したと聞き、
先日食べに行こうと電話をかけたところ、ホテルのレストランはブッフェのみと言われ残念でした。
一般的にフィデアというとパエージャ同様に魚介出汁で海老を使用したものやイカ墨、と海の幸を使ったものが主流ながら、
バレンシアの内陸部では山の幸フィデワもあります。
具材として使われるのは、鴨やキノコ類、アーティチョーク、ねぎ等。
贅沢なところでは、フォアグラとキノコのフィデワなんていう一品もあり、赤ワインが進みます。
個人的な感想では、お米料理だと甲乙つけがたいものの、フィデワの場合は海の幸の方がおいしい気がします。
また、細めのフィデオを使って水分控えめにパリッと仕上がったフィデワが好みです。
特に若い世代に人気のカップラーメン
今までは中華食材店でアジア製インスタントラーメンやカップラーメンを取り扱っていましたが、
最近ではスペイン産も出回り、どこのスーパーでも手に入るようになりました。
気になるお味の方は、私たち日本人からすると“イマイチ”ながら、
スペインの若い世代には支持されているそうです。
最後に注意事項をひとつ。
スペインではスパゲッティなどのイタリアンパスタにアルデンテという概念がないため、
茹で過ぎてくたくたになったパスタがサーブされることが度々あります。
とあるスペイン人がイタリア旅行から帰ってきた時に、ご飯がおいしかったでしょう?と聞いたところ、
「それがね、パスタが固すぎて~」と言われましたから(苦笑)。
私は茹で方を心得ているレストランでしかパスタは注文しません。オーダーする時は心してくださいね。