スペインは日本の約1.3倍の国土を持つ国です。
スペインに来てあちこち回られた方から「意外と広かった」との感想を聞くこともしばしば。
日本のように公共の交通機関が発達していないので、移動にも時間がかかることがあり、
なおさら広さを実感するのかもしれません。今回は、国内移動のアドバイスを。
飛行機が早くて便利とは限らない
国内線はイベリア航空やブエリング航空が飛んでいます。
飛行機は速いので便利な反面、空港はどこも町から離れている上、出発時間より
1時間は早く空港に着いていないといけないことを考えると、実際に飛行時間は
短くてもトータルで考えた場合陸路とあまりかわらないこともあります。
また、列車やバスに比べると遅延や欠航の可能性も高く、荷物の大きさや
重量にも制限が。
目的地へ空路でも陸路でも行ける場合は、このあたりを考慮してよく考えてみる
ことをオススメします。
たとえば、私がセビージャに行く時。
空路なら1時間あまり、陸路は4時間かかるものの、普通は後者を選択します。
空路は1時間。でも、バレンシアの駅から空港まで行く時間とチェックインの時間を
考慮すると、さらに1時間以上がプラスになります。
また、セビージャの空港に着いて、荷物を預けた場合は出てくるまで待ち
(運が悪いとロストバゲージの可能性も・・・)、
また市内まではバスかタクシーで行かなければいけません。
ここでまた1時間、と考えると3時間をゆうに超えます。
だったら最初から列車に乗った方が楽!なのです。
イベリア航空: http://www.iberia.com/
ブエリング: http://www.vueling.com/
スペイン中に鉄道網をはりめぐらすレンフェ
さて、列車はカタルーニャ公営鉄道やバスク鉄道のように限られた地域で
運行しているものもありますが、日本でいうJR的存在のレンフェ(RENFE)が
スペイン中に鉄道網を張り巡らせています。
このレンフェの中距離および長距離列車のチケットは、公式サイトからの購入ができます。
正規料金以外に、往復料金やプロモプラス、プロモなどの料金カテゴリーがあり、
早い時期に買うとお得な価格でチケットの入手ができます。
プロモ料金だと、正規料金から最大70%オフに。
ただし、キャンセルや変更、座席の指定はできないという条件が付いてきます。
これがプロもプラスになると、変更と座席の指定は不可ながら30%の手数料でキャンセル可能です。
このように料金カテゴリーによって条件が変わるのでご注意ください。
当日駅の窓口でも、安い席が残っていることが稀にあります。
レンフェ: http://www.renfe.com/
ホームの確認は大事なポイント
スペイン語ができるのであれば、列車のチケットはレンフェのサイトから買うのが便利です。
支払いはクレジットカードとペイパルですが、
日本のクレジットカードは使えないことが多いという問題点も抱えています。
スペインでは、日本のように駅で親切なアナウンスはありませんので、
時間の余裕を持って駅に着き、必ずホームを確認することを心がけましょう。
同じ列車がいつも決まったホームから出るとは限らず、突然変更になることも。
また、1つのホームがA、B、Cと分かれていることもあるので、
そのような場合は注意が必要です。これは在住日本人だけでなく、
スペイン人でも間違えることがあります。何番線のどこかというところまで要チェック。
タクシーもうまく使うと時間の短縮が可能
最後にバス。これが意外と重宝するのです。
田舎の観光地にはバスしか走っていないこともあり、
また都市間でも飛行機や列車より値段が安いので節約したい方にはオススメです。
小さな町の間を走るローカルバスは、本数が極端に少なく1日にほんの数便ということも
珍しくないどころか、週に何便ということも。逃したら一大事!
出発時間は念入りに調べ、バスターミナルのない町ではバス停の場所を
しっかり確認しておきたいものです。
なお、飛行機、列車、バスともに、日本に比べると運行頻度が非常に低いです。
あらかじめ時間は調べておきましょう。
スペインは日本に比べるとタクシー料金も安いので、
さほど離れていない田舎町間の移動にはタクシーを使う手も。
本数の少ないバスを使うよりも、時間が有効に使えます。
メーター制でないこともあるので、あらかじめだいたいの料金は聞いておくといいですね。
レンタカーは、日本に比べると高いイメージがあります。
日本とは逆の左ハンドルの右側通行で信号代わりのロータリーも多く、
慣れるのに時間がかかるかも。マニュアル車が主流なのでオートマ車は少なく、
料金も割高です。また、町の中、特に旧市街では一方通行が多く、
一度迷うとなかなか目的にたどり着けません。
それでも自由に旅ができるのがレンタカーのメリット。
フルカバーの保険に加入することをお忘れなく。