早いものでもう12月。
今回は、冬休みを利用してスペインに旅行に来る方にお知らせしたい、
この時期ならではのスペイン旅行の楽しみ方についてお話しします。
クリスマスの雰囲気を感じる町角
12月に入ると、町のあちこちにクリスマスのイルミネーションが輝き、ツリーが飾られます。
正直言って、日本のイルミネーションやツリーの方が、お金がかかっていてゴージャス。
それでも、なぜかこちらのイルミネーションもツリーも素敵なんです。
町の雰囲気にマッチしているからでしょうか。浮くことなく、町に溶け込んで見えるのです。
田舎町の小道にあるささやかなイルミネーションにさえ、
クリスマスを祝う町の人の心が灯っているよう。
そして、どこからともなく聞こえてくるクリスマスソングに町を行き交う人の波。
このクリスマスの雰囲気を感じると、わけもなく心がうきうきしてくることでしょう。
スペインのクリスマスでは、ナシミエント(スペイン語で生誕の意味)や
ベレン(同ベツレヘムの意味)と呼ばれる伝統的な飾りがあります。
これはキリストの誕生シーンを再現した人形や、そのシーンのまわりにジオラマ風に当時の
ベツレヘムの町を表した手の込んだものです。教会中、商店のウィンドー、学校、広場、
ショッピングセンター、市場、といろいろなところに飾られるので、ぜひ見つけてみてください。
あちこちにナシミエントやベレンを見に行くことも、クリスマスの楽しみのひとつです。
1月6日まで続くスペインのクリスマス
また、クリスマス装飾のショーウィンドーを見るのも楽しい。自分の家のクリスマスデコレーションの
ヒントをたくさん見つけることができます。クリスマスグッズも日本に比べると安いので、
この機会に買って帰るのもいいですね。
スペインのクリスマスはなんと年を越して1月6日まで続くので、イルミネーションや装飾も、
クリスマスグッズの販売もそれまでありますのでご安心を。
スペインにはクリスマスケーキを食べる習慣はありませんが、クリスマス菓子は存在します。
代表的なのはトゥロンとポルボロンでしょうか。
お土産にクリスマス菓子はいかが?
トゥロンのフレーバーは何十種類とありますが、もっとも伝統的なものはアーモンドの実を
ハチミツと卵白で固めたカチカチのトゥロン・デ・アリカンテと、実の代わりにアーモンド粉を
使った柔らかいトゥロン・デ・ヒホーナ。ともにアリカンテ県のヒホーナが産地です。
ポルボロンは小麦粉とラード、砂糖をメインに作る焼き菓子で、キャンディのように紙に
包んであります。ほろほろと崩れやすいので、開ける前に掌でギュッと握るのがお約束。
これは主にセビージャ県のエステパで主に作られています。
クリスマス菓子は季節ものとして、日本のお土産に買って帰るのもいいですね。
大晦日のスペインでは、夜中の12時の鐘に合わせて12粒のぶどうを食べる習慣があります。
マドリーのソル広場には身動きがとれないほどの人が集まり、
市庁舎の時計に合わせてぶどうを食べ新年を祝いますが、あまりに混むのでオススメはしません。
マドリー市庁舎の12時の鐘はTVでも全国に生中継され、家庭ではこれを見みがらぶどうを食べます。
スペイン人を真似て、ホテルでぶどうを食べてから、パーッと町に繰り出しましょう。
ちなみに、スペインでは赤い下着を着けて年越しすると縁起がいいと言われています。
1月7日からは冬の大バーゲン!!
1月5日には各地で東方の三賢王パレードが開かれます。東方の三賢王は聖書に登場する人物で、
キリストの誕生を知り贈り物を届けに来たことになっています。
最近はサンタクロースがずいぶんと幅をきかせていますが(笑)、
ラクダに乗った三賢王が1月5日の夜中にプレゼントを届けにきてくれるのがスペインの伝統。
パレードではお菓子がばら撒かれる習慣があり、子供たちはこれを心待ちにしています。
5日にスペインにいる方は必見です。
近年は早めに始まるところもありますが、1月7日からはどこでも冬の大バーゲンがスタート。
いきなり50%オフも珍しくないので、とてもお買い得です。ぜひとも参戦しましょう(笑)
なお、前の記事にも書きましたが、12月24日から1月6日までのクリスマス期間中、
12月25日のクリスマス、1月1日の元旦、そして1月6日の公現祭が祝日です。
12月24日と12月31日は半ドン状態になり、それ以外の日は、町は通常通りに機能しています。