プリメラ・コムニオンの衣装で聖体祭の宗教行列に参列するこども達

スペイン版七五三とも言われるプリメラ・コムニオンとは?

 

スペインのお祝い事はカトリック教会に由来

スペインでは日本の七五三や成人式のように一定の年齢を祝う習慣はありません。宗教の自由が認められた今でも、それ以前の習慣が残っており、お祝い事やお祭りはたいていカトリック教会に由来。そのため子供が生まれて最初のビッグイベントは洗礼式になります。これは家庭によりけりですが、生後数ヶ月で挙げるのが一般的。昔は、洗礼を受ける前に赤ちゃんが死ぬと天国に行けないと言われていたため、なるべく早く執り行う習慣があったようです。なんでもカトリック教会によると「原罪により神の恵みを失って生まれてくる子供は、洗礼によって新たに生まれる必要がある」とのこと。この乳児期の洗礼を「起源を特定できないほど古い教会の伝統」であるとしています。

洗礼の水を受ける赤ちゃん

洗礼の水を受ける赤ちゃん

 

プリメラ・コムニオンを経て、初めてキリスト教徒と認められる

日本人にスペイン版七五三と言われることがある、プリメラ・コムニオンも同様にカトリック教会の儀式です。小学校3~4年生の少年少女が『初聖体を拝領する』、信者としては大変重要なイベント。この儀式に参加するには、まず教会でカテケシスと呼ばれるカトリックの信仰教育を受けないといけません。私の住む町では、週1回、計3年間通う必要があるそうです。この儀式を経て、子供たちは初めてキリスト教徒であると認められることになります。聖体というのは、カトリックの儀式で信者が口にするパン(正確にはウエハースのようなもの)のことで、キリストの肉体を表しています。ミサの最後で人々が列をなし、神父さんから何か口に入れてもらうシーンを見たことがありませんか? あれです。プリメラ・コムニオンの儀式を受けていない人は口にすべきではないので、海外旅行先でミサに参列する際にはご注意を。

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男の子も女の子もおめかしして儀式にのぞむ

さて、この儀式が執り行われるのは5月から6月の頭にかけて。暑い夏が来る前の清々しい季節です。私の住む地方では、プリメラ・コムニオンをする子供が教会に向かうために家を出る時に爆竹を鳴らして祝う習慣があり、シーズン中の日曜日の午前中はあちこちから爆音が聞こえてきます。この大切な日のために、女の子はウェディング・ドレスを彷彿させるような白いドレスを身にまとい、男の子はスーツや海軍の制服のような格好でキメるのがお約束(なぜ海軍なのか誰に聞いても明確な答えがないのですが、単に格好いいからかと^^;)。スペイン人家庭にお邪魔すると、その家の子や親戚の子のプリメラ・コムニオンの写真が飾られていることが多々ありますね。

プリメラ・コムニオンの衣装で聖体祭の宗教行列に参列するこども達

プリメラ・コムニオンの衣装で聖体祭の宗教行列に参列するこども達

 

プリメラ・コムニオンは今や宗教を超えたイベント

そして、式の後は、親戚や親しい友人達を招いてまるで結婚式の披露宴のようなパーティーを催すのです。親としてはかなりの出費になるものの、これはまさに結婚式に次ぐ人生の一大イベント。なお、今年の5月のとある新聞記事によると、1回のプリメラ・コムニオンの平均費用は日本円で約30万円とのことでした。大不況のため、以前に比べてずいぶん金額が下がったものです。お呼ばれした人たちは、お祝儀としてプレゼントを渡します。私の住む地方では、式の数日前から子供が式で着る衣装と一緒にあちこちから届いたプレゼントの山を並べ、親しい人を呼んで見せるという変わった習慣があります。実は、信者になるためではなく、プレゼントのためにプリメラ・コムニオンを受ける子も大勢いるのだとか。また、親にしても、熱心な信者に限らず、小学校では宗教クラスをとらせていない親、宗教教育を嫌がって公立校に決めたという人も。つまり、このプリメラ・コムニオンという儀式は、宗教という枠を超えてスペイン人の生活に深く根付いているということですね。

湖でプリメラ・コムニオンの記念写真を撮る少女

湖でプリメラ・コムニオンの記念写真を撮る少女

5月から6月初旬にかけての日曜日、スペインの街角で白いドレスやスーツ姿でおめかしした少年少女を見かけたら、この話を思い出してくださいね(^^)

 

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