サン・ジョルディの日には男性は女性に赤いバラを贈り、女性は男性に本を贈る。

2月14日だけではないスペインのバレンタイン事情

 

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恋人たちの日と呼ばれるスペインのバレンタインデー

2月14日はバレンタインデー。2月に入ると、バレンタインモードに飾られたお店のウィンドーがあちこちにお目見えします。スペインでもバレンタインは“商業的”イベントとしてすっかり定着しているわけです。但し、日本のように女性から男性に、という一方通行ではなく、男性から女性にもプレゼントを贈ります。スペイン語では、Dia de San Valentin(バレンタインデー)という言い方以外に Dia de los Enamorados(恋人たちの日)とも呼ばれるので、片思いの相手に告白をする、義理チョコを贈るなんていうことはありません(これはともに日本独自の習慣ですよね^^;)。恋人間で贈り物をしあったり、ロマンティックなディナーに行く日なのです。特別にバレンタイン・コースメニューを用意するレストランも多々。ただ、ここ数年は不況の影響で外食はせず、家で過ごすカップルも多いそうです。そのせいか、バレンタインに向けたカバ(スペインのスパークリングワイン)の販促キャンペーンを何度か見かけました。

LLADROの高級ポーセリン製品やワインボトルで飾られたウィンドー

LLADROの高級ポーセリン製品やワインボトルで飾られたウィンドー

市場のグルメショップもバレンタインモードに

市場のグルメショップもバレンタインモードに

 

香水は男女ともに人気のプレゼント

プレゼントはこれでなければいけないという決まりはないので多岐に渡りますが、男性から女性へはやはり花束がメジャーでしょうか。香水は男女ともに選ぶ人気のアイテムですね。チョコレートボンボンも人気です。バレンシア市内の小さな老舗チョコレートトリュフ店に行ったら、年配の男性で混み合っていました。長年連れ添った奥様に贈るのかと思うと微笑ましい気持ちになります。いずれにせよ、“盛りあがり”という意味合いでは、日本のバレンタインデーの方が勝っていると思います。

実はスペインの一部地域には2月14日以外にも、バレンタインに似た習慣が存在するのです。

 

男性は赤いバラ、女性は本を贈るサン・ジョルディの日

まずは4月23日のサン・ジョルディの日。サン・ジョルディは、バルセロナのあるカタルーニャ州の守護聖人です。カタルーニャ州ではこの日に男性は女性に赤いバラを、女性は男性に本を贈るという習慣があり、バルセロナの市内には本やバラを売る露店が出ます。私が日本に住んでいる頃の取引先がカタルーニャ企業だったのですが、毎年社長がポケットマネーで全女性社員に一輪のバラを、全男性社員には一冊の本をプレゼントしていて、素敵な習慣だと感心していました。このサン・ジョルディの日に由来して、ユネスコは4月23日を世界図書・著作権デーに、日本は子供読書の日と定めています。でも、本を贈る風習はそんなに古いものではなく、『ドン・キホーテ』を書いたセルバンテスやかのシェークスピアの命日であることから、20世紀前半に本屋さんがプロモーションをかけて始まったのだとか。ただ、赤いバラを贈ることは古くからある伝統的な風習でした。というのも、サン・ジョルディはドラゴンを退治したことで有名で、そのドラゴンが流した血が赤いバラになったという言い伝えがあるのです。

 

バレンシアではスカーフに包んだカラフルなマジパンを女性に

また、バレンシア版バレンタインデーは10月9日。この日は1238年に当時のアラゴン王ハイメ1世が何百年にも渡って支配者だったイスラム教徒を打ち破り、バレンシア市内に入城を果たした記念すべき日で州の祝日に定められているのですが、同時にカトリック教会の聖ドニス(ディオニュシウス)の日でもあります。バレンシアではこの聖ドニスが恋人たちの守護聖人。10月9日には男性が愛する女性や母親にスカーフに包んだマジパンを贈るモカドラという習慣があり、お菓子屋さんには野菜やフルーツのかたちをしたカラフルなマジパンやスカーフが並びます。これは、バレンシア市とその周辺だけの習慣で、18世紀頃に始まったと言われています。男性から女性へという一方通行式、かつ贈るものも決まっている点が、日本のバレンタインのようですね。

サン・ジョルディの日には男性は女性に赤いバラを贈り、女性は男性に本を贈る。

サン・ジョルディの日には男性は女性に赤いバラを贈り、女性は男性に本を贈る。

野菜や果物を模したマジパンをスカーフに包んで女性に贈るのがバレンシア版バレンタイン

野菜や果物を模したマジパンをスカーフに包んで女性に贈るのがバレンシア版バレンタイン

スペインで私が知っているだけでも2つあるので、世界中にはもっとバレンタインに似た習慣があるのでしょうね。

 

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