ルツェルンも、緑が深まり、山々の雪も溶け、青空がきれいな季節になりました。スイスの人々は、長い冬の間待ち焦がれた太陽を求めて、外で日光浴を楽しむ人が多くなっています。スイスの夏は、日本のようなじめじめした暑さではなく、カラッとしていて清々しい暑さなので、野外での活動を気持ちよく楽しむことができます。今回は、そんなルツェルンの夏に行ってみたい、お城をご紹介します。
かわいらしいお城で一日まったり過ごそう
湖沿いを歩いて散策
ルツェルン郊外にあるメッゲンホルン城は、1800年代後半に建てられた古城で、現在は市が管理し一般公開されています。冬の間も訪れることはできますが、毎年、4月ぐらいからは毎週日曜日だけカフェがオープンし、ゆったりとした時間を楽しむことができます。このお城には、夏の間、バスやフェリーで行くことができますが、時間がある場合は、歩いていくのがおすすめです。
ルツェルン駅から、橋を渡ってロイス川を越え、カジノやビーチを抜け、40分ほど歩くとお城に到着です。大きな門を見つけたら、緑豊かな道を少し登ると、ピラトゥス山やルツェルンの街を一望できる絶景の丘に出ます。
お庭でまったりピクニック
お天気がいい日には、スイスのパンやチーズを持参して、お城の周りの野原でピクニックをするのも最高です。メッゲンホルン城はワイン畑に囲まれているので、近くの農家でワインを購入することでき、ワイングラスを持参して外で楽しむ人々も見られます。丘の上には、ところどころにベンチも点在しているので、木陰のベンチならゆったり過ごすことができますよ。近くには羊やヤギもいるので、カウベルの音を聞きながら、スイスの自然を堪能することができます。お子さんと一緒に旅行をされる場合には、近くに牛舎やお子さん用の施設が整った広々とした公園もあるので、家族みんなで楽しむことができます。
お城らしいガーデンもステキ
メッゲンホルン城はゴシック様式の小さくて控えめなお城ですが、ガーデンはしっかり管理されていて、優雅な雰囲気を醸し出しています。また、お城の隣にはチャペルが併設されているので、結婚式をあげるカップルにも人気を集めています。また、春から夏にかけては、見事なバラが咲き誇るので、歩いているだけでウキウキするような雰囲気があります。
貴族の暮らしが見える室内を見学しよう
メッゲンホルン城の屋内は、19世紀後半の上流階級の人々の暮らしの様子をそのまま保存した博物館になっています。玄関、寝室、バスルーム、子ども部屋、書斎など、調度品をそのまま残してあるので、当時の人々の優雅な世界を垣間見ることができます。ドイツなど近隣国の古城は、国を守るために建てられたものが多く、装飾のあまりない無骨なデザインのものが多かったり、また、すでに壊れていたりするものも多いのですが、スイスのお城は装飾に凝ったきらびやかなデザインなので、優雅な気分を堪能することができます。
自然と文化を楽しもう
ルツェルン観光というと、リギ山やピラトゥス山に登山鉄道やケーブルカーを利用して登ったり、街の中心にあるカペル橋を渡ったりなど、いろいろな楽しみ方がありますが、そういった定番コースにはアジア人観光客が多く、日本人の観光客は少し窮屈な思いをするかもしれません。そこで、ルツェルンからゆっくり湖沿いを歩いて、メッゲンホルン城へ行くお散歩コースがおすすめです。アジア人ツアーの団体旅行には含まれていないことも多く、観光客はヨーロッパ人が中心なので、ゆっくりした気分で、文化と自然を堪能することができるはずです。海外旅行、この夏のオススメ「メッゲンホルン城」にぜひ足を延ばしてみてください。