クリケット・グランド

「海外のスポーツ」 日本ではあまり知られていないクリケットについて [ イギリス ]

 

クリケット・グランド

クリケット・グランド

 

― イギリスの夏のスポーツといえば ―

クリケットというスポーツを、皆さんはご存じだろうか?日本では、あまり馴染みがないかもしれない。実は私も、4年前に主人にクリケット観戦につれていってもらうまでは、その存在さえ知らなかった。ここイギリスではフットボールの次に人気のあるスポーツである・・・・といわれているが、実際には賛否両論である。それはひとえにルールが複雑であることと、一つの試合を5日間かけて行うものもあり、長すぎて退屈であると感じる人が多いためである。

しかし私は、夏のイギリスで日向ぼっこをしながら、のんびりとした雰囲気の中で、お父さん達のビール「イングリッシュ・エール」を飲みながら、ハンサムなイングランド代表選手たちが繰り広げる「戦略的スポーツ」を観戦するのが何よりも好きである。

 

― イギリス紳士の国民的スポーツ ―

クリケットは、イギリス発祥の「紳士のスポーツ」である。伝統的に上級階級がたしなむスポーツとされており、イートンなどのパブリックスクールの体育では、「男らしさと統率力を養う」ための必修科目になっている。しかし現在では、階級に関係なく広く親しまれているイギリスの国技である。

クリケットの精神は「スポーツマンシップ」であり、それは慣用句にも用いられている。“It’s not cricket”は、“公明正大ではない”とか、“フェアではない”、といった意味で、古風ではあるが今でも政治の場面でつかわれることもあるようだ。ちなみに観戦するのは圧倒的に男性が多く、私のように日本人+女性のファンというのは、相当珍しいようである。

全面芝生のフィールドでプレーされるクリケットは、野球の原型とも言われている。投手が投げたボールをバットで打ち、ボールがフィールドを転がっている間に打者が走って得点を重ねるところは、野球のルールに似ている。しかしクリケットのルールはもっと複雑であるため、ここでは詳細は割愛する。ただもっと深く知りたい方は、以下のクリケットに関するウェブサイト「基本的な知識」と「クリケットの特徴(野球との比較)」等を参照していただきたい。

「基本的な知識」
http://www.cricket.ne.jp/cricket/zero/

?「クリケットの特徴(野球との比較)」
http://www.cricket.ne.jp/cricket/feature/

 

Star Bowler - Stuart Broad 投球中!

Star Bowler – Stuart Broad 投球中!

 

― 試合の形式 ―

クリケットの試合形式は、大まかに分けて4種類ある。

 

  • トゥエンティトゥエンティ(Twenty20:2003年に登場した短時間で終わる試合形式。20オーバー (1オーバー6球。合計120球) 限定1イニング制。試合時間は2時間半程度。夕方7時頃から始まる。
  • ワンデイマッチ(Fifty over:50オーバー(1オーバー6球。合計300球)限定1イニング制。試合時間は約5~6時間程度。
  • テストマッチ(Test match:伝統的な国別対抗戦。球数無制限・リミットなしの2イニング制。最大5日間で勝敗を決める。通常11時から試合が開始し、午後6時くらいに一日のゲームは終了。開始2時間後に45分間の昼食、更に2時間後に20分のティータイムが入る。
  • カウンティチャンピオンシップ(County Championship:国内対抗戦。大体テストマッチと同じだが、これは4日間で勝敗を決める。

 

このテストマッチは、5日間で2イニングを完了できなかったり、最終日が雨で中止になってしまったりした場合、たとえ一方のチームが得点上優勢であっても、時間切れにより引き分けになってしまうという、何とも過酷なゲームである。

クリケットのゲームは「作戦」が重要である。個々の選手の過去の攻撃データを分析、その日の天候やグランドのコンディション、ボールの硬さ(Ball Age)などから、選手の打順を決め、個々の打者(Batsman)に合わせ投手(Bowler)を選び、守備も調整する。分析を重ね、戦略を練り、まるでチェスの駒を動かすように試合を進めていく。「統計学」「戦略」「技術」さらにボールを磨き、表面のワックスの厚みを調整する「職人的な作業」も加え、とても奥の深い「洗練されたスポーツ」である。

 

― Test Match at Trent Bridge, 9-13 July 2014の結果は ―

「Trent Bridge Cricket Ground」

「Trent Bridge Cricket Ground」

7月9日から5日間、ノッティンガムシャーにあるトレント・ブリッジで開催されたテストマッチ「England v India」に行ってきた。私は最初の2日間・1イニングを観戦したのだが、インドが先行をとったため、イギリスの攻撃は2日目に数時間しか観戦できなかった。というのも、インド側のムウリー・ヴィージェイ(Murali Vijay)がセンチュリー(1試合で100点)146 runsと粘ったためである。

イギリスのキャプテンのアラステア・クック(Alastair Cook)は最近不調であり、キャプテンとしての手腕を疑問視している専門家やファンも多い。実際に今回のテストマッチでは5 runsと信じられない結果に終わっている。2011年に大記録294 runs を出したクック、キャプテンシーもさることながら打線に於いても、早く結果をだしてもらいたいものである。

クックは冴えなかったが、下位打線のジェームス・アンダーソン(James Anderson)とジョー・ルーツ(Joe Root)がパートナーシップに於いて198 runs という大記録をだしたため、その後イングランドも持ち直した。しかしこのテストマッチは、5日間も炎天下でプレイしたにもかかわらず、非情ともいうべきか、時間切れによる双方引き分けに終わった。

 

― クリケットの醍醐味とは ―

クリケットの試合会場では、のんびりと時間が流れている。青い空、緑のグランド、白いシャツとズボンでプレーするクリケッターという絵は、イギリスの夏の風物詩である。スタンドで観戦している客たちも、ビール片手におしゃべりをしたり、ピクニックをしたり、昼寝をしたりと、ゲームを観戦しながらも、自分たちなりの時間をゆっくりと過ごしている。普段忙しく時間を過ごしている人にとって、こんなに贅沢な時間の過ごし方はないと思う。

青い空・緑のグランド・白いユニフォーム

青い空・緑のグランド・白いユニフォーム

また観客席には、必ずといっていいほど、面白いコスチュームをまとっているグループがいる。今回は私も、彼らに負けじ魂をもって、浴衣姿で観戦してみた。案の定、その姿はスカイTVに何度か捉えられた。これも醍醐味の一つ、なかなかの快感である。もし、クリケット観戦の機会があったなら、浴衣や着物など目立つ格好で行かれることを、私は是非お勧めしたい。

「Stag Party=独身最後の男性だけのパーティー」で仮装している男性陣

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