過去最大級とも言われたブリザード(大吹雪)が1月末にやってきたボストン。車が埋まるほどの積雪で、今もあらゆるところに大量の雪が残っていますがそんなことも忘れてしまうくらいのイベントが2月にはあります。アメリカの2月は、国をあげてのイベントであるスーパーボウル(Super Bowl)が行われます。スーパーボウルはフットボールの試合のことで、アメリカンフットボールカンファレンス(AFC)とナショナルフットボールカンファレンス(NFC)それぞれの勝者が対戦しアメリカ一位を決める頂上決戦なのです。日本のプロ野球でセ・リーグとパ・リーグの勝者が戦う日本シリーズのような感じですが、盛り上がり方は日本シリーズ以上と言っていいと思います。
今年はニューイングランド VS シアトル
スーパーボウルは毎年二月初旬の日曜日に行われ、第49回になる今年はアリゾナ州のグレンデールで開催されました。アメリカンフットボールカンファレンスの代表はニューイングランドペイトリオッツ、ナショナルフットボールカンファレンスの代表はシアトルシーホークスでした。アメリカ国民のほとんどが観ると言われているこのスーパーボウル、試合が近くなってくるとアメリカ国内のどこでも雰囲気が盛り上がってくるのですが、今年のボストンはさらにすごい盛り上がりを見せました。なぜなら、ニューイングランドペイトリオッツはマサチューセッツ州に本拠地があるチームで、ボストンの人々にとっては地元のチームだからです。
なじみのないスポーツ!
一般的に日本人にとってフットボールはあまりピンとこないスポーツだと思います。実際にこんなにフットボールで盛り上がっているのはアメリカ人だけではないかと感じますが、フットボールに興味がない人(私)でも楽しめるのがスーパーボウルです。そこで、いくつか楽しめるポイントや見所をご紹介したいと思います。
パーティー&コマーシャルで大盛り上がり
チケットが非常に手に入りにくいと言われているスーパーボウル。ほとんどの人は家やスポーツバーなどで観戦することになります。特に家では親戚や友人、近所などで集まって観るのが定番で、試合が近くなるとスーパーもパーティーに向けた商品を売り始めます。ピザやジュース、お酒、チップス、ケーキ、そして紙皿や紙コップなどが大量に並んでいます。フットボール自体はあまりよくわからないけど、みんなで集まりワイワイできるのならパーティーに参加しようという人もいます。また、国民のほとんどが観るこのスーパーボウルに合わせて企業はおもしろく話題性のあるコマーシャルを作るので、これをチェックするためにスーパーボウルを観ている人もいます。
話題&豪華な人たちが登場
他の見所は、試合の前に国歌斉唱があるのですが、この国歌を歌いにやってくる人がとても豪華なところです。過去には日本でも有名なホイットニー・ヒューストンやマライア・キャリーも国歌斉唱をしていて、今年は誰が歌うのかと話題になることもよくあります。ちなみに今年の国歌斉唱はインディナ・メンゼルでした。映画FROZEN(アナと雪の女王)の歌Let it goが大流行したミュージカル女優です。私はアメリカ国民ではありませんが、歌手が歌うアメリカ国歌斉唱は格別で、鳥肌が立つこともあります。さらに、試合の合間のハーフタイムにあるショーもとても有名で、こちらも人気の歌手がよく登場します。今年は若い層に大人気のケイティ・ペリーが登場し、非常に盛り上がっていました。過去のハーフタイムショーはここまで豪華ではなかったそうですが、ハーフタイムの間に視聴率が激減してしまうことを懸念した運営側が人気の歌手などを呼ぶことでハーフタイムも観てもらうことに成功しているようです。
ボストンが熱い!!
アメリカ国民が一番盛り上がるスポーツイベントと言っても過言でないスーパーボウル。サンクスギビングデー、クリスマスと続いたホリデーシーズンの盛り上がりがまた戻ってきたような感じです。毎日厳しい寒さが続くボストンですが、ニューイングランドペイトリオッツが試合に勝利したこともあって、みんな寒さも忘れて喜んでいます。